「自然派Styleミニアメリカンドッグ」や「大きな豆腐肉団子甘酢あん」が人気のニッコーは、厚木基地からほど近い住宅街に本社工場を構えています。

子どもの健康を第一に

 1984年創業のニッコーは、冷凍食品の開発・製造・販売を行う食品メーカーです。「自分の子どもに安心して食べさせられる食品をつくる」を基本方針に、全国の生協や自然食品店、有機農産物宅配業者、学校給食などに販売。創業当初から化学調味料不使用、無農薬・減農薬栽培の国産野菜、抗生物質・遺伝子組み換え飼料を与えずに育てられた畜産物を使用してきました。第1号商品の肉まんは生協向けに産直豚肉を使用して開発、現在、「プチ肉まん」としてコープ自然派で取り扱っています。看板商品の「大きな豆腐肉団子甘酢あん」は、2003年に愛知県産の鶏肉と大豆を使用して学校給食向けに開発。熊本県八代市で稼働している2工場では「ミニたい焼き」やコープ自然派で1番人気の「自然派Styleミニアメリカンドック」などが製造されています。「自然派Styleミニアメリカンドック」は鎌倉ハムクラウン商会「つかいっきりウインナー」やアルミフリーのベーキングパウダーを使用するなど、5年前にコープ自然派向けに改良。また、自然解凍で食べられる「お好みお弁当セット」はきんぴらごぼうやひじきの五目煮、小松菜の煮びたしがセットされ、凍ったまま弁当に入れられる便利な商品です。

創業者の想いを実現

 蒸しもの、揚げもの、ごはんもの、中華・洋食からスイーツまでニッコー商品は多種多様、取り扱う原材料も豊富で、全国の契約農家や農協から育成・加工状況などがわかるものを厳選して調達しています。また、冷凍食品には珍しく野菜を豊富に使った商品が多く、「自分たちで野菜を育て、より身近なものでつくった商品を提供したい」との創業者・山﨑貞雄さんの想いを実現。2011年、本社工場近くに7000㎡の稲作放棄地などを借りて農業に参入、モロヘイヤやオクラ、ナスなどを栽培しています。土づくりから始め、有機・減農薬栽培に取り組み、自社工場で使用する野菜の50%を賄えるよう農地拡大と栽培量の増加を目ざしているとのこと。工場から出る野菜の残渣は、堆肥化して自社農園の肥料として土に還し「食の循環型農業」を実現しています。

徹底した衛生管理と検査

「 量と容器が大きくなっただけ、家庭と同じ工程でつくっています」と営業課・山﨑隆志さん。

 一行はマスクとヘアキャップ、白衣、ゴム長靴を身につけ、手洗い、消毒、エアシャワーなど万全の体制で工場内へ入ります。ニッコーでは手洗いをはじめ工場内の清掃にも無添加石けんを使用。2000年、食品衛生協会から表彰、2004年には神奈川優良工場に選定されるなど徹底した衛生管理が評価されています。「手作業が多いので、作業中も1時間ごとに手洗い、消毒、ローラーかけを行い、細心の注意を払っています」と山﨑隆志さんは話します。 

高橋品質管理部長が工場内を案内。1m以上ある立派な土つきごぼうが入荷されていました。

 市販の冷凍食品では外国産のカット野菜が多用されていますが、ニッコーは野菜を丸ごと使い、自社で洗浄、カットします。原料下処理室ではゴボウや白ネギなどが土つき状態で積み上げられ、製造室では大きな鍋や炒め機、自動フライヤーなどが並び、ソースの香ばしい香りが漂っていました。

大学芋に使われるさつまいもの皮むきとカットが手作業で行われていました。

 福島原発事故直後から放射能検査を導入し、スクリーニング検査を下限値25ベクレルで実施。「当時は情報がなく、どの機械を購入していいかわかりませんでしたが、コープ自然派さんとダブルチェックし、万全体制で取り組んでいます」と山﨑さん。一行が敷地内に足を踏み入れた瞬間から見学終了まであちこちで元気な挨拶と笑顔で歓迎され、職場環境がおいしい商品づくりにつながることを実感しました。

Table Vol.382(2018年12月)

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