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くらしと社会

Bienvenido (ようこそ)ペルーイベントへ!

2025年7月30日、コープ自然派兵庫(Iブロック)は「ペルー料理を通じて国際交流」をテーマにイベントを開催しました。ゲストはペルー出身で淡路島在住の久我ソフィアさん。スパイスと香草の香りが広がる会場では、鮮やかな紫色のジュースに歓声があがり、料理をつくりながら国の文化や歴史、人々の暮らしに触れ、交流のひとときを楽しみました。

左からメンバーの加納さん、煙山さん、ソフィアさんの友人幸子さん、ソフィアさん、メンバーの徳梅さん、森さん

ペルーってどんな国?

 ペルーは日本から遠く離れた南米にあり、エクアドル、コロンビア、ブラジル、ボリビア、チリに囲まれた国です。日本の約3.4倍の広さを持ち、人口は日本の3分の1ほど。海岸地帯、アンデス山脈、高地の村、アマゾンの熱帯雨林と、多彩な自然と文化が広がります。公用語はスペイン語。「Hola!(こんにちは)」「Gracias(ありがとう)」「Te amo(愛している)」といった言葉を声に出し、会場はちょっとした外国旅行気分になりました。

ペルーの味を体験!

 この日の料理は、ペルーを代表する家庭料理「アロス・コン・ポーヨ(鶏肉入りご飯)」と、紫色ジュース「チチャモラーダ」。アロス・コン・ポーヨはまず、玉ねぎを炒め、ペルー料理に欠かすことのできない「にんにくペースト」と「黄色唐辛子ペースト」を加えます。さらにパクチーをミキサーにかけたスープと鶏肉を加えて煮込むと、会場いっぱいに香りが広がり、「いい匂い!」「お腹すいてきた!」と声が飛び交いました。煮込んだ鶏肉を一旦取り出し、旨味がしみ込んだスープで米を炊き、最後に鶏肉を戻せば、本場さながらの一皿に。チチャモラーダは、紫トウモロコシを芯ごと煮込み、シナモンやクローブで香りをつけ、砂糖で甘さを調整。グラスに注ぐとクラフトコーラのような香りが漂い、日本ではなかなか味わえない一品に会場は南米の雰囲気に包まれました。

紫トウモロコシのジュース、チチャモラーダ

日本で紡いだ25年

 来日して25年。ソフィアさんのパートナーは日系3世で、日本政府が日系人の来日就労を許可したことをきっかけに来日しました。愛知県を経て、自然豊かな淡路島に移り住み、地場産業に携わりながら新しい生活をスタート。慣れない環境の中でも家族で協力し合い、暮らしを少しずつ形にしていきました。今では4人の子どもたちが全員成人し、「子どもたちが自分の夢に向かって歩んでいる姿を見るのが一番の幸せ。若い人たちには、自分のベストを尽くし、将来、自分を責めることがないよう誠実に生きてほしい」と語ります。

家族を大切にする文化

 ペルーでは、昔は1歳まで生き延びることが難しかったため、その節目を祝う習慣があり、子どもが1歳を迎えると盛大に誕生日会を開きます。さらに、女の子が15歳になると、家族が集まり盛大に祝う「キンセアニェーロ」が開かれます。ソフィアさん一家に家族のように迎えられているのは、淡路島在住の組合員・徳梅リカさん。語学とユーモアを活かし、日本とペルーをつなぐ架け橋となってきました。今も地域で外国人支援に力を注いでいます。

笑顔とつながりが生まれる場

 ペルー料理を味わうだけでなく、その背後にある文化や家族の物語に触れることで、参加者の心も自然とつながりました。南米特有の香りや色合い、そして温かな会話。遠い国の文化が身近に感じられ、「また世界の料理を一緒につくりたい」との声も。笑顔と交流が広がる、かけがえのない時間となりました。

Table Vol.519(2025年11月)

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