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くらしと社会

スパイスカレーをつくって知ろう!バングラデシュの女の子たちの今

2025年11月6日、コープ自然派兵庫(ビジョン平和)は、国際NGO「シャプラニール=市民による海外協力の会」の内山智子さんとダハル・スディプさんを招き、バングラデシュのスパイスカレーとチャイを楽しみながら、児童労働の課題や支援の取り組みを学びました。

ダハル・スディプさん。大学への留学を機に日本に来て10年。趣味は山登り。
国際NGO「シャプラニール=市民による海外協力の会」の内山智子さん。9月にバングラデシュから帰国したばかり。

シャプラニールの活動

 シャプラニールは1971年のバングラデシュ独立直後から活動を始め、現在はバングラデシュとネパールで子どもの権利を守り、災害への備えや、地域の孤立を防ぐ取り組みを続けています。書き損じたハガキや古本、CDなど身近な寄付が支援につながる「ステナイ生活」も、多くの生協が協力する活動のひとつです。

家事使用人として働く女の子たち

 世界には約1億3800万人の働く子どもがいるといわれ、バングラデシュには他人の家で家事使用人として働く女の子が数十万人いるとされています。男の子の労働は減少傾向にありますが、女の子の数はあまり減っていません。背景には経済的な理由のほか、「女の子は結婚するから教育はいらない」という価値観があります。雇う側も、低賃金で働き子守りを任せられる女の子を求めています。
 タスリマさん(22歳)もその一人でした。10歳の頃、学校の卒業試験の前日に突然「明日から働きに行け」と告げられました。電化製品がほとんどない環境で、幼い子どもの世話から家事までを担い、笑うことを忘れるほど心身をすり減らしたといいます。今も腰痛など労働の影響は残っていますが、支援センターで学ぶ機会を得て、夢を見つけました。

児童労働をなくすために

 シャプラニールは首都ダッカに支援センターを開いて、読み書きや計算などの基礎教育や縫製技術、思春期の身体の変化や性暴力から身を守る方法を教えています。女の子たちにとって料理や刺繍を習うことは、使用人ではない将来を描く力となり、自信を育てることにつながっています。絵や歌を楽しんだり、運動会やダンスなど子どもらしい時間を取り戻す活動も行われます。
 また、子どもを雇わない意識を地域に広げることも大切な取り組みです。シャプラニールでは雇い主やスラムに暮らす親を家庭訪問したり、子どもの権利に関するワークショップを行ったり、女の子たちの学校への編入も働きかけています。ラジオやテレビを使った啓発活動によって、児童労働が問題であるという意識が少しずつ広がり始めています。しかし、支援が届くのはごく一部にすぎません。
 サトウキビ、コーヒー、タバコ、チョコレート、コットンなど児童労働が起こりやすい生産物は、日本にも多く輸入されています。「遠い国の話のようでいて、私たちの暮らしと無関係ではありません。知ったことを誰かに伝え、できる行動を続けてください」と内山さんは呼びかけます。

スパイスカレーとチャイをつくろう

 ダハルさんと一緒に現地レシピのスパイスカレーとチャイをつくりました。バングラデシュは魚と米の国と呼ばれ、1人当たりの米の消費量は日本の約4倍!米とシナモン、クミン、カルダモンなど多彩なスパイスが日々の料理に使われます。
 カレーづくりはまず、鶏肉、じゃがいも、玉ねぎをスパイスと一緒に油で炒めて、トマトを加えて煮込みます。味付けは塩とスパイスのみ。仕上げにレモンを絞って、右手で食べるのが本場流。チャイは、紅茶とシャプラニール特製チャイマサラを煮出して牛乳を加えます。会場はバングラディシュのスパイスの香りに包まれました。

Table Vol.522(2026年2月)

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