いつも通りごはんを作っているのに、なぜか味が決まらないってこと、ありますよね?私の場合、ディープな考え事をしながらとか、滅多にないけど強大な(ちっぽけならセーフ)怒りや悲しみに心を占領されちゃった時に料理をしてもなかなかうまくいきません。それとどういう訳かイヤフォン!イヤフォンが耳に入っていると嗅覚がきかなくなるのです。嗅覚と聴覚が混線するのか何なのか、これまで共感してくれた人はいませんが本当なの!だからアイフォンで音楽聞きながら朝ラン的なオシャレ活動も、季節の香りが楽しめないからNG。ま、そもそも朝ランしてないけどね。

 話を戻して、事前の対策は2パターン。感情もろもろコンディションが料理に向かないと思った時点で①ごはん作らない。外食中食内食、昨今テイクアウトも豊富にあるし、それらを利用してこの際リフレッシュ。②やっぱ家で料理しなきゃって方は、日常的に割合を決めて調味している献立や、もともと味ができ上がっているアイテムを使う。例えばわが家の例を。炊き込みごはん。米1合にしょうゆ大さじ1弱、本みりん大さじ1弱。具は今ならキノコいろいろ+薄揚げ短冊切り。炊き上がりに柚子皮千切りでも散らせば色も香りもいい感じ。メインは魚の干物を焼き(塩鮭があれば色目もいい!)、大根おろしを添えるだけ。冷凍庫に常備しているコープ自然派のおいしい干物は忙しい日も大活躍。副菜は菜っ葉のお浸し。てっとり早くポン酢とすりごまで。後は根菜どっさり入れて粕汁でも作りましょうか。味ごはんだからおかず少な目でいいよね。で味見不要メニューの完成です。この季節は究極メニュー鍋物もあり!昆布だしに肉・魚・野菜・お豆腐モリモリ入れて、青ネギ、生姜、柚子胡椒お好みの薬味を添え、ポン酢であっさり。パンチが欲しければ、おろしニンニク、練りごま、ほんの少しの牛乳をポン酢に混ぜた即席ゴマダレも美味しいよ。

 てなわけで、料理し始める前に気づけばよいのですが、途中で今日アカン味が決まらんという時のお助け調味料はお酢がおススメ。筑前煮のようなコックリ味の煮物や、ナス味噌炒めなどの濃い目味、麻婆豆腐など中華風メニューにはひとたらしの黒酢で劇的ビフォアアフター。切り干し大根や卯の花煮など甘辛ぼんやり味系には純米酢。梅干し漬けてる方は梅酢も是非使ってみてね。エスニック系やカレーにはレモンなど柑橘果汁が最適。どのパターンもどの酸もほんの少量、小さじ半分ぐらいからまずはお試しあれ。

 
料理研究家 うの まきこ
日本の伝統食を考える会会員。食品メーカーでアイスクリームなどの新製品開発等に従事したのち、料理研究家古川年巳氏に師事。わかりやすいレシピと、野菜をたっぷり使ったヘルシーで簡単な料理に定評がある。アトピーっ子のための簡単な除去食メニューも得意。コープ自然派奈良前理事長。

Table Vol.430(2020年12月)より
一部修正・加筆

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