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わくわくキッチン「防災ごはん①」うのまきこ

 四国・近畿に拡がるコープ自然派。組合員も職員さんも生産者さんの大半も、先日の大きな地震でまったく影響なしといったエリアは多くはないのでしょうが、なかでも震源地に近い北大阪周辺の方は本当に怖かったと思います。どうかコープ自然派仲間のご家族やおうちの被害があまり出ていませんように。そして被災された方には心からお見舞い申し上げます。1日も早く日常生活が戻りますように!

 地震に限らず、異常気象による被害もいつ何時起きるかわからない昨今。電気・ガス・水道が止まった場合に備えて、私としては「おいしいサバイバル食」対策を再度ここで書いてみます。まず買い置きしておきたいのはカセットコンロと多めのガスボンベ。熱源はこれさえあればどうにかなる!洗い物を出さないために、ある程度耐熱性のある厚手のビニール袋やジッパー付ポリ袋、ラップ、アルミホイル(くっつかないのがさらに便利)は常にストックしておきましょう。そして食材はカンパンなどの特殊なものより、日頃から食べている乾物や素材缶・穀類・麺類・調味料などを常に切らさず在庫しておくのが合理的。余程のことがない限り、1週間以上家の中の食糧だけで過ごさねばならぬ事態はないよね?って楽観主義で、家族が1週間生き延びる分を一度ざっくり計算して常備しましょう。

 水やガスボンベを節約するためには、家の中で一番保温効果が高い鍋(土鍋や多層構造の鍋)に水を入れ、ご飯もおかずもポリ袋でなんちゃって真空調理。ポリ袋を2重に重ね、例えば米1合と水1カップ強を入れ、空気をぬいて袋の口をきっちり縛ります。おかずも例えば切り干し大根なら、かつお節や昆布茶などダシになるものと水、しょうゆ・みりん、あれば薄揚げや人参などを小さ目に刻んで全部まとめてポリ袋に入れ空気を抜いて袋の口を上の方で縛ればOK。水をはった鍋に米の袋をまず入れ、沸騰したらおかずの袋(複数でも大丈夫!)も投入。同時進行でそれぞれ火が通るまで煮れば完成です。煮立てている間は袋が直接鍋肌につかないように注意しましょう。保温性が高い鍋ならお湯が沸いた状態で3~5分だけ煮て、あとは火を止め蓋をして余熱調理も可能です。ほとんどの乾物は水に漬けて戻さなくても調理可能。お米だって無洗米じゃなくてもいざとなれば洗わずとも大丈夫。米も乾物もそのまま使う場合は少し多めの水を加えてくださいね。

 次回は電気が切れた冷蔵庫内の生ものを無駄にしないコツやおススメ食材を書きます。

うのまきこ|UNO Makiko
日本の伝統食を考える会会員。食品メーカーでアイスクリームなどの新製品開発等に従事したのち、料理研究家古川年巳氏に師事。わかりやすいレシピと、野菜をたっぷり使ったヘルシーで簡単な料理に定評がある。アトピーっ子のための簡単な除去食メニューも得意。奈良県在住。

Table Vol.372(2018年8月)

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