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くらしと社会

暮らしの中の政治

2020年7月15日(水)、コープ自然派憲法連絡会は「オンラインおしゃべり会・暮らしのこと」を開催。吉高裕佳子さん(コープ自然派京都組合員)を囲んで、地方自治や教育などについて話し合いました。2019年統一地方選挙で京田辺市議会議員に初当選した吉高さんは、中学3年生と小学5年生の男の子を育てながら、女性と子どもの声を政治に届けようと奮闘しています。

吉高裕佳子さん
「幸せに生きたいという当然の願いを叶えるために、政治を変えていきたいです」とコープ自然派京都組合員・吉高裕佳子さん。

コープ自然派での経験

 京田辺市で結婚生活をスタートした吉高さんは、長男出産をきっかけにコープ自然派に加入し、非常勤理事として活動。また、学校給食の民間委託反対や大飯原発再稼働反対などの市民活動にも取り組んできました。活動を通して、政治家に意見を訴えても納得できる回答が得られず、「中から変えるしかない」と考えるようになります。

 「生活協同組合の民主的な運営、食と農と環境を守るという考え方を基本に、社会問題への取り組みや徹底した情報公開など、コープ自然派の姿勢が組合員の信頼につながっていると思います。コープ自然派での活動を通じて多くのことを知り、生きる姿勢についても学びました」と吉高さん。組合員理事として脱原発を訴え、持続可能な社会を目ざすことをテーマに取り組んだ経験が現在の活動の原点となり、立候補への自信につながったということです。

市民の声を議会に届ける

 地方自治は予算・条例などについて議案提案し執行する「首長(県知事・市長など)」とそれらの提案を議決し監視する権限をもつ「議会議員」を住民が直接選挙で選ぶ「二元代表制」という仕組みです(国政は国民が選んだ国会議員の中から内閣総理大臣が選ばれる「議院内閣制」)。議会は年4回(自治体によって異なる)開催される定例会と必要に応じて召集される臨時会、議案を詳しく審議する委員会などがあります。

 市民が議会に要望や苦情を提出できる「請願」という制度があり、請願は外国人や未成年に関わらず誰でもできる制度で、日本国憲法で保障された基本的権利です。提出された請願は常任委員会で審議され、定例会で認められれば政策に反映されます。請願提出には議員の紹介が必要で、紹介がないものは「陳情」「要望」と呼ばれ、対応に請願のような法的定めがありません。

 「種苗法」改正を不安に感じる組合員からの連絡で、吉高さんは請願提出に協力。結果的には不採択で国会に意見書を提出できませんでしたが、議会での主張、議事録への記録、市のホームページ上の掲載、インターネット中継などでアピールできたことはアクションとして大きな一歩だったとのこと。「次は、5Gの問題について働きかけたい」と意欲を燃やしているということです。京田辺市では、陳情書は本会議で議題にせずコピーを全議員に配布するのみですが、請願は参考人として委員会で直接訴えることができ、本会議で可決された場合は優先的に取り組みます。「議員の紹介を得るには、議会を傍聴してどんな議員がいるかチェックし、共感できる議員に相談されるといいですよ」と吉高さんは話します。

子どもの暮らしと教育

 今年は中学校の教科書採択の年。2022年度は新高校学習指導要領の実施で教科・科目が大きく変更され、現代社会の廃止に伴い「公共」が必修教科として新たに設けられる予定です。公共は道徳教育の中核的役割として評価や入試などへの影響が懸念されます。また、小学校では2018年から、中学校では2019年から道徳の教科化がすでにスタートしています。「道徳は子どもの人格形成に関わるとても重要な教科外活動でした。教科化により子どもたちは教師の顔色を見て意見や答えを言うようになりかねません。教師の都合の良い方向へ子どもたちを誘導しやすくなるのではないでしょうか」と吉高さんは危惧します。

 新型コロナウイルス感染症による全国一斉休校で、子どもたちの学習格差の拡大、家庭内での虐待など、学ぶ権利・生きる権利まで奪われる状況にありました。「世界中が大変な状況の中、困っていても訴えられない、言っても仕方がないとあきらめる方が多数いらっしゃいました。でも、これらは侵害されてはならない権利、あきらめず議員に訴えてください。3月と12月の議会は学校の休みと重なっている期間があるので、子どもたちと傍聴ツアーもおすすめです。最近はインターネットで録画配信され、会議録も閲覧できる議会がほとんどです。子どもたちに暮らしと政治はつながっていること、また、若者や女性の方には職業として議員になる選択肢もあることを伝えたいです」と吉高さんは話しました。※居住地の議会によって請願・陳情の扱いや議会運営なども異なるためご確認ください。

Table Vol.424(2020年9月)より

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