2020年5月15日(金)、「食育フォーラム」がオンライン・ビデオ会議アプリ「Zoom」を利用して開催されました。コープ自然派関西4生協の組合員と役職員が自宅やセンター事務所から参加。1年間を通して行われた各生協の組合員活動の報告やグループディスカッションなどが行われました。

距離と場所を超えて参加

 2019年度「コープ自然派・食育フォーラム関西」は、コープ自然派奈良・上市理事長の司会でZoom機能の練習からスタート。画面に表示される自分の名前の変更、主催者に各自が意思表示できる「手を挙げる・降ろす機能」、文字入力によるメッセージを参加者同士で送り合える「チャット機能」を習得。参加者多数の中、混乱することなくスムーズに進められました。

 コープ自然派兵庫・正橋理事長は開会挨拶で「食育フォーラムin関西は、兵庫・奈良・京都・おおさかと会場を変えて毎年開催しています。兵庫で開催を予定していた3月の集まりは新型コロナウイルス感染症の影響で中止になりましたが、オンラインによる開催でより多くの方の参加が可能になったのではないでしょうか」と話します。

 続いて、コープ自然派事業連合・岸専務理事がコロナ禍での供給事業の状況について報告。4月、5月の供給高が前年比1.5倍と組合員数・受注金額ともに大幅伸長し、商品の不足や設備・人員の対応が困難な状況とのこと。「21世紀に入り、さまざまな感染症が頻発しているのは、森林破壊と地球温暖化により手つかずだった森の奥深くに存在していたウイルスに接触したことが原因とも言われています。食糧生産時に発生する温室効果ガス排出量は全体の3分の1もあり、コープ自然派が掲げる国産オーガニックが解決の糸口になるでしょう」と話しました。

コープ自然派おおさか

 各生協の活動報告のトップバッターはコープ自然派おおさか。奥村常任理事、相良理事、日下部理事が画面の共有機能を使い、パワーポイントのスライドを映しながら発表します。第6次中期計画初年度は、持続可能な社会を目ざすビジョン「めぐる」、生きやすい社会を目ざすビジョン「いろいろ」を柱に活動が進行しました。「行こう!舞洲ゴミ処理場、話そう!今日から出来る脱プラ生活」では大阪市此花区の人工島内にあるごみ処理施設を見学し、マンガの作成を通してプラスチックゴミ削減についてアピール。和歌山で初のブロック運営委員会(地域の組合員活動)が発足、「プラスチックフリーへの第一歩!みつろうラップづくり」を開催。また、「紀の川米」の田んぼの生きもの調査、JR和歌山駅近くのアーケード商店街で「食のめぐみフェスティバル」を開催。理事会VOICE主催「自然派シネマ」ではドキュメンタリー映画を休日・金曜夜などに上映し、さまざまな層の参加につながりました。

「田んぼの生きもの調査」の様子

コープ自然派奈良

 コープ自然派奈良は成田理事が「奈良県農民連」「学校給食を考える会」「奈良有機農業映画祭」「フードバンク奈良」「保養の旅えんむすび」と連携した活動を中心に報告。総勢70名のビジョンメンバーが商品を通して理念の実現を目ざしました。2年目の取り組み「カレーライスを1からつくる」プロジェクトでは、20組70名の参加があり、約9ヵ月かけて野菜の栽培、田植え、稲刈り、もみすりなど原材料からカレーライスをつくり、自給率94.2%を達成。2019年度総代会で「民主主義を守りたい」が特別決議され、「藤原達史さん講演会 台所から地域を変えていく」「山田正彦さん講演会 わたしたちのご飯の未来」「平田オリザさん講演会 これからの民主主義」を開催し民主主義について学びました。そして、今年度は学んだことを行動へとつなげていくということです。

平田オリザさん講演会「これからの民主主義」

コープ自然派京都

 コープ自然派京都は平出常任理事が報告。「食と環境」「未来と平和」「暮らしとつながり」「事業」のビジョンのもとに活動した第2次中期計画達成年度でした。総代研修で「丹波乳業・氷上ノンホモ牛乳」の拓ちゃん牧場、「市島有機農産物生産出荷組合」を見学。3月に滋賀県栗東市で開催を予定していた「第15回GMOフリーゾーン全国交流集会」(2021年3月に延期)の事前学習会「丸中醤油さんのこだわりお醤油づくりについて、お話を聞いてみましょう」(ビジョン食と環境)、「教えて、天笠さん!遺伝子組み換え食品とゲノム編集のホント」(ビジョン未来と平和)、「道長さんのお漬物をいただきながらGMに詳しくなろう」(ビジョン暮らしとつながり)を開
催しました。また、オーガニックたまご(旭商事)の学習会を企画し、国内外のオーガニック事情やアニマルウェルフェアなどについて学び、さまざまな食べ方でおいしさを実感しました。

「丸中醤油さんのこだわりお醤油づくりについて、お話を聞いてみましょう」の様子

「道長さんのお漬物をいただきながらGMに詳しくなろう」の様子

コープ自然派兵庫

 コープ自然派兵庫は石井常任理事が第4次中期計画で作成したロゴマーク(理念とビジョン「暮らし」「平和」「食と農」「未来と環境」をデザイン)を紹介し、テーマに沿って進められた組合員活動を報告します。申し込み多数で抽選が行われた「パンより簡単!?朝メシ前の朝ごはん」では米飯のメリットや地産地消、身土不二などについて説明し、映画「食卓のかげの星条旗」の鑑賞、新米とごはんに合うおかずの試食を楽しみました。NPO気候ネットワーク・山本元さん講師の「石炭火力発電ってなに?」(ビジョン「未来と環境」)では、石炭は日本の発電部門における二酸化炭素の最大排出源であり、大気汚染物質の大排出源であることを学習。さらに、夏休み企画「裁判傍聴に参加しよう」(神戸製鋼石炭火力発電所訴訟)を企画し、裁判傍聴へと向かう支援者や組合員の様子など当日の雰囲気を動画で配信。NPO気候ネットワーク・豊田陽介さんによる「イマドキの電気の買い方事情」では自然エネルギーの電力を選ぶ方法を学びました。

「パンより簡単?!朝メシ前の朝ごはん」イベントの様子

「裁判傍聴に参加しよう」(神戸製鋼石炭火力発電所訴訟)の様子

グループごとに話し合い

 各生協の活動報告終了後、60名以上の参加者を少人数の班に分けてグループワークを実施。「ブレークアウトルーム機能」を利用し、ランダムに分けられたメンバーによる仮想ルームで少人数のディスカッションが可能になります。各グループのルーム内では自己紹介から始まり、感想や今後の活動のあり方などについて話し合いました。その後、メインルームに戻り、各グループで話し合った内容を発表し情報を共有。オンライン会議による可能性に期待をする声、印象に残ったイベントへの質問など、チャットを交えて活発な議論が展開されました。

 コープ自然派しこくから岡田理事長と泉川副理事長が参加。岡田理事長より昨年12月に行われた理事長研修の報告が行われました。 

 最後に最後に、コープ自然派事業連合・神野理事長から「コープ自然派の組合員のITを活用した問題解決能力の高さと、本日の内容に感銘を受けました。連合職員の間でも共有したいです。緊急事態宣言により主権の制限が議論されていますが、公共の福祉に反しないことが大前提で、改めて考えなければならない課題です」と挨拶しました。

Table Vol.419(2020年7月)