れいほく畜産にて

2019年12月19日(木)~21日(土)、コープ自然派各生協理事長が徳島県と高知県の生産者などを訪ねました。3日間にわたるレポートを順次紹介していきます。

地域の牛ふんを堆肥化 ~土佐町堆肥センター~

 棚田の近くには土佐町役場が運営している堆肥センターがあります。環境保全と堆肥を利用した肥沃な土づくりによる「元気な土地への再生」の実現を目ざす循環システムです。「ハザカプラント」という発酵堆肥化施設が2レーンあり(1200㎡)、25日かけて発酵処理します。地域の酪農家からの牛ふんを堆肥にし、発酵による熱で湯気が上がっていますが、臭いはあまり感じません。この2レーンに隣接して形式は違いますが、(株)れいほく未来専用の堆肥施設もあります。

(コープ自然派おおさか 上野)

土佐あかうし一頭飼い~れいほく畜産~

 

 土佐あかうし一頭買い企画が10年前(2009年9月)からスタート。土佐あかうしのおいしさとブランド力で注文が増えていますが、頭数を増やすことは難しいそうです。

 土佐あかうしは和牛4品種の中の褐色和種で貴重な品種です。温厚でおとなしく、体も小ぶり、高知系と熊本系がありますが、土佐あかうしは爪が白いのが特徴です。

 仔牛は約90頭、20ヵ月まで母牛と過ごし、28ヵ月で食肉となります。コープ自然派に出荷されるのは経産牛(繁殖後の雌牛)で、1回の注文は2頭分になります。飼料は高知産の早生イネと、厳しい検査を行ったオーストラリアからの輸入稲わらです。草を食べて胃袋を大きくし、14ヵ月頃にぬか類、麦、トウモロコシなど海外からの配合飼料で肥育します。牛舎の牛たちの表情は穏やかで人懐っこく、トロンとした優しい目が印象的。河川敷きには母牛のみ放牧されているそうです。

 地域全体での取り組みの様子や畜産農家の想いなどに触れ、貴重な土佐あかうしの命をいただくことに改めて学び感じることがありました。ただアニマルウエルフェアの観点からは、常時つながれていてほぼ動けない状態であること、エサを食べる際に食べにくい高さになっていて木が首に当たり首に傷ができていることを見て課題も感じました。

 れいほく地方の循環型の畜産業を実際に見て、こんな素晴らしいことが日本でできるのだと実感しました。

(コープ自然派おおさか 上野)

子育て中の女性が中心 ~ハート・大豊工場~

 (株)ハート・大豊工場ではタオル、毛布、羽毛布団の羽毛の吹き込み以外のすべての製品をつくっています。コットン原綿を製綿(わたうち)する工程では、ゴミ(殻など)のついた原綿をきれいにしたり、オーガニック麻とポリエステルを混ぜたりするため4つの機械を通すのですが、一般的には1〜2回だということで、ハートでは4〜5回通し、徹底的にキレイにふわっふわの綿に仕上げています。

 そして、機械には竹が使われています。それは静電気が起きにくいなどの利点がありますが、古い機械でもう手に入らないものなのでメンテナンスしながら大切に使っているとのこと。ミシンなども古いものを大切に使っているそうです。

 こうしてでき上がったふわふわ綿は、キルティングやヘム加工(端の処理)などの工程などを経て完成。製品は検品・検針し、蛍光検査を経て出荷します。蛍光増白剤など不使用はハートの製品のこだわりです。

 別棟ではそば枕のそば殻入れが行われていました。そばアレルギーの人に影響しないよう別棟で作業、どこも掃除が行き届き、清潔です。働いているのは子育て中の女性がほとんど!パートも正社員もいて、小さい子をもつ女性が働きやすい職場づくりを心がけ、「16時になったら工場内はガラガラですよ」と社員の一人は笑います。新商品の開発なども積極的に行い、常に前進している様子が印象的でした。

(コープ自然派奈良 上市)

Table Vol.417(2020年6月)