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生産者訪問・商品学習会

【寄稿】理事長研修レポート②芳水酒造~れいほく未来~土佐町の棚田

2019年12月19日(木)~21日(土)、コープ自然派各生協理事長が徳島県と高知県の生産者などを訪ねました。3日間にわたるレポートを順次紹介していきます。

1913年創業、落ち着いた佇まいの芳水酒造。

 

「ツルをよぶお米の純米酒」 ~ 芳水酒造~

徳島県北西部、清流吉野川南岸に位置する井川町に芳水酒造はあります。1913年に初代が吉野川の伏流水や冬の寒冷な気候、優良な「佃米」などに着目し清酒製造業を開始。1916年、芳香美味なる清酒が醸造され好評を博しました。この芳香をいつの世までも保ちたいという願いと、清らかな流れに美しい景観をうつしていた吉野川が”芳水“と称されていたことから、「芳水(ほうすい)酒造」と命名されました。

コープ自然派オリジナル「ツルをよぶお米の純米酒」は、精米歩合70%の米と吉野川上流の伏流水で仕込み、1ヵ月以上かけて清酒になります。火入れせず、絞ったままの無濾過生原酒なので、味が濃く芳醇な香りの純米酒に仕上がっています。「ツルをよぶお米」は9月下旬から10本分(1本は30kg)を仕込み、12月でいったん仕込みを終え、1月から13本仕込みます。2019年度の「ツルをよぶお米の純米酒」はおいしく仕上がりました。2019年度、コー
プ自然派の日本酒の受注量は「無農薬ツルをよぶお米」純米酒が1位でした。芳水酒造では他に、山廃仕込み純米酒、特別純米酒、生酛仕込み特別純米酒があり、原料のお米やつくり方で味が異なるので飲み比べる楽しみもあります。日本酒は1合のお米から1合のお酒ができます。お米の消費量を増やすためにもおいしいお酒を楽しみましょう。

(コープ自然派しこく 岡田)

棚田の米粉 ~れいほく未来~

(株)れいほく未来の米粉工場でつくられている「棚田の米粉」は、「吉野川源流米」(省農薬米)を100%使用しています。ふっくら米粉(グルテンフリーの米粉パン用米粉)は一般的なパン用米粉に添加されている小麦グルテンの代わりにアルファー化(糊化)したお米の粉を配合。主に関西を中心に出荷していますが、好評で米粉は不足気味だということです。

米粉づくりに画期的な技術を開発したのが西村機械製作所(大阪府八尾市)。新規米粉用温式気流粉砕機を使うことにより、米を一度冷凍する手間を省き、米を浸水、乾燥させ、微細粒粉の米粉づくりが可能となりました。アルファ化米粉はポン菓子のようにはじけさせて加工するそうです。高知県では、こしひかりを使った米粉が学校給食用のパンとして月に2トン利用されているということです。

(コープ自然派おおさか 上野)

源流米の里 ~土佐町の棚田~

訪問したのは12月20日です。

源流米の里、高知県土佐町の高須・相川地区を中心とした標高約500mの棚田を訪ねました。吉野川源流域の清らかな水を引き、棚田に農耕機を入れて作業しています。生産者は約80軒、40〜50代の人たちも多いそうです。
相川地区には種子センターがあり、種子管理をしています。「にこまる」など14種の地域の種子があり、種からとる作業を行っているとのこと。美しい棚田風景を眺めていると、お米のおいしさの理由がわかります。緑鮮やかな
時期にぜひ訪れたいです。

秋にはこのような景色が広がります。

(コープ自然派おおさか 上野)

Table Vol.417(2020年6月)

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