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生産者訪問・商品学習会

ごまをもっと手軽においしく

和田萬5代目・和田武大さん。和田萬は江戸時代に大阪・天満で創業しました。

2018年12月4日(火)、コープ自然派兵庫(Hブロック主催)は、和田萬(株)5代目・和田武大取締役社長を迎え、ごま料理教室を開催しました。

栄養たっぷりの名わき役

創業1883年、ごま専業メーカーの老舗として知られる和田萬。和田取締役社長からお話を聴き、料理を教えてもらえるという贅沢な料理教室です。現在、国産のごま自給率は0.1%で、99.9%を輸入に頼っています。日本一の産地は鹿児島県喜界島。その他、兵庫県や茨城県も一大産地ですが、生産者の高齢化や天候不順などで、年々衰退しているのが現状です。

ごまの歴史は古く、原産地のアフリカからアラブ、シルクロード、中国、朝鮮半島を経て、日本には縄文時代に伝わったとされています。現在、1人当たりごま消費量の世界1位は韓国で日本は2位です。

近年の健康志向に伴って、ごま特有のセサミンが強い抗酸化力をもつことで注目されていますが、良質の脂質、たんぱく質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを含み、栄養たっぷり。「ごまは主役ではなく、単独でおかずになるのもごま豆腐くらいですが、脇役の調味料として、食卓にはなくてはならない存在です」と和田さん。「ごまかす」の語源は、「何となく料理がうまくまとまる」「良い加減になる」というところからきているということです。

和田萬では400軒以上の農家と契約し、農薬や化学肥料を使わず栽培されたものを使用。また、トルコをはじめ外国での有機ごま栽培にも力を入れ、有機認証の条件を満たしたものを加工、焙煎工場も有機認証を受けています。

手軽につくれるごま豆腐

和田さんの説明を熱心に聞き、メモをとる参加者のみなさん。

さて、いよいよごま豆腐づくりですが、一番香りの高い金ごまペースト50g、吉野葛50g、水350㎖をお鍋に入れ、中火(心配なら弱火)でお鍋を回しながら練り上げていきます。木べらを使う方がおいしく、葛は練れば練るほど滑らかになるとあって、参加者は焦げ付かないよう真剣に挑戦しました。また、葛は冷蔵庫で冷やすと硬くなるので、パットに流し込み、氷水で20分ほど冷やします。ひっくり返して切るので表面を気にする必要もなく、あまりの手軽さに驚きの声が上がりました。

ごま豆腐スイーツは、同じ材料に砂糖50g(はちみつでも可)と塩をひとつまみ加えるだけ、水を牛乳や豆乳に変えるとブランマンジェ風になります。どちらも5分でできる手軽さですが、10〜15分程度かけて葛を練ると、より口当たりやさしく仕上がるということです。

ナムルは、野菜に、ごま、ガーリック、塩こしょう、ごま油を混ぜます。ごま和えはごま、醤油、みりん、だしで和えますが、和えものは基本的に食べる直前に混ぜるのがコツ。「ごま豆腐はつくる人がイライラしているとおいしくできません。気持ちがゆったりしているとおいしくなります。シンプルな料理なので、その日の気分などが反映されるのがちょっと怖くておもしろいところです」と和田さんはにこやかに話しました。

左から久保理事、西川理事、遠藤理事。

Table Vol.384(2019年1月)

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