イメージできれば、そして、ともに考える仲間がいればどんな社会も実現可能です」と高橋郷旬さん。

2019年12月13日(金)、コープ自然派兵庫(はなさかの会主催)は危機的状況にあるプラスティックごみ問題をどうすればよいか、日頃の思いを話し合いました。

ごみを捨てるということ

 講師は兵庫県佐用町で農家民宿「みつやまの里」を営む高橋郷旬(ごうしゅん)さん。月1回、老若男女が土と交わり、羽釡ごはんや味噌汁を分かち合いながら交流を深める「とっておきの時間」というイベントのサポートも行っています。

 大阪市内で生まれ育った高橋さんは、田舎暮らしを始めてごみを捨てることを意識するようになります。都会ではごみはごみ袋に入れて、回収日に捨てれば目の前から消えてしまいます。ところが、築100年以上の古民家を借りることになり、溢れていた不用品を処分するためクリーンセンターに日参するうちに、不燃物や大型ごみは細分化されて行き場のないものは兵庫県なら西播磨に、大阪府なら舞洲に埋め立てられ、20年も経てば満杯になることを知りました。

私にとってごみって何?

 参加者が3つのグループに分かれ「私にとってごみって何?」をテーマに、ごみの概念について意見を出し合いました。じゃまなもの、汚れたもの、壊れたもの、自然災害によって出てきたもの、プラスティック、自然に還らないもの、そして、罪悪感のかたまりという意見もありました。

 江戸時代は循環型社会で、例えば、わらじ職人がわらじを売っている店、使い古したわらじを解体して肥料として売る店というように古くなったものを利用して生業にできるリサイクル社会だったと高橋さん。「では、罪悪感のない暮らしってどんな暮らしなのか。こんな世の中だったらいいのにというイメージを話し合ってください」と投げかけます。

「はなさかの会」が発足して初めてのイベント。

暮らしを見直す時間に

 出された意見のキーワードは「ゆったりゆっくりした社会」。週休4日社会や子どもが心豊かに育っていけるゆっくりしたペースで暮らしたい、自然に還るものを中心に消耗品を減らしたい、量り売りが広がりごみがなくなる暮らしにしたいなど改めて日々の慌ただしさと目まぐるしさ、モノに溢れた生活を振り返る意見が多く、暮らしを見直す時間となりました。

 「高速道路に乗った状態で日々を過ごしていますが、それにも気づかない。私は自分を取り戻すためにも田舎暮らしを始めました。ごみをどんどん出す社会が存続できないのは明らかで、コープ自然派で量り売りトラックが走るようになればメディアでも取り上げられるのではないでしょうか」と高橋さんは話します。はなさかの会代表の小谷佳子さんは「プラスティック問題にとどまらず、暮らしを見つめ直す機会になりました。何を守り何を大事にしていくのか、小さな子どもをもつお母さんたちと一緒に社会を変えていく会になればと思います」と結びました。

子どもたちの未来のために、活発な意見交換が続きます。

Table Vol.411(2020年3月)