2019年7月29日(月)、コープ自然派おおさか(京阪ブロック主催)は食品添加物学習会を開催。加工食品診断士・川口見幸さん(コープ自然派おおさか組合員)に清涼飲料水の危険性について教えていただきました。

ジュースにGM作物!?

 ペットボトル入り清涼飲料水(500ml)に含まれる砂糖の量は50g以上とスティックシュガー10本分にも相当。また、清涼飲料水には砂糖より安価な「異性化糖液糖」と呼ばれる液状の糖分が使われ、異性化糖液糖はトウモロコシやジャガイモ、サツマイモなどのデンプンが原料です。しかも、そのトウモロコシなどは遺伝子組み換え(GM)作物である可能性が極めて高く、「遺伝子組み換えされた作物は、除草剤を撒いても枯れずに雑草だけが枯れるもの(除草剤耐性作物)、虫が食べると死んでしまうもの(殺虫性植物)があります。食べると虫が死ぬような野菜を食べたいと思いますか?」との川口さんの問いに、「ヤダー」と答える子どもたち。異性化糖液糖は低温で甘みが増し、清涼感が強くなる特徴があり、清涼飲料水を始め、冷菓、缶詰、乳製品などに多用されています。ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、高果糖液糖といった表示の違いは果糖の含有率の違いによるもの。異性化糖液糖はブドウ糖と果糖が分離しているので体内で分解されることなく血液中に送り出されるため、血糖値が急上昇します。血糖値の急激な上げ下げはキレやすくなるなど精神面での影響のほか、糖尿病や心血管疾患、脳卒中、肥満などのリスクが高まるということです。

虫や石油由来の着色料

 ジュースの鮮やかな色は何でできているでしょう?オレンジソーダのオレンジ色は、コチニール色素というカイガラムシ科エンジ虫から抽出されたもので、ハム・ソーセージのピンク色にも使用され、アレルギー疾患への影響が報告されています。メロンソーダの緑色は銅クロロフィルと呼ばれる蚕のフンから色素を取り出して銅と反応させたもの。レモンソーダの黄色は合成着色料の黄色4号、黄色5号と表記され、タール色素という石油由来の成分で、子どもの心身の発達に悪影響を及ぼす疑いがあるためEUでは危険性について注意書き義務がありますが、日本では規制がありません。黄色4号、黄色5号、赤色40号、赤色102号などの合成着色料は、かき氷シロップやアメ、ゼリーなどに多用されています。

ジュースのようなもの

 続いて、「無果汁飲料実験キット」を使ってジュースをつくりました。まず、水にブドウ糖果糖液糖を入れただけのジュースをつくりますが、甘すぎて飲めません。このジュースに炭酸水とクエン酸を入れると、スカッとさわやかなサイダーになり、これがさまざまな味のジュースのベースになります。クエン酸は柑橘類に含まれる有機化合物で、食品添加物として販売されるすっぱい粉。このジュースにコチニール色素とオレンジエッセンスを加えるとオレンジソーダになります。オレンジエッセンスは、天然のオレンジから抽出された天然香料もありますが、ほとんどの清涼飲料水では安価な合成香料を使用。合成香料は2500種類以上あり、多くの種類を合わせることでより天然の香りに近くなるため、高級品ほど複合的に合成香料が使用されていることになります。一括表示で「香料」と表示できるため、何種類使われているか消費者にはわかりません。レモンソーダは黄色4号で色付け、レモンエッセンスをほんの少し
入れて完成。コーラにはカラメル色素とコーラエッセンスを少々。すべてのジュースのベースは同じ、着色料と香りを付けただけで味が変わったように感じることがわかります。

 実験でつくったジュースとオーガニックリンゴ・ニンジン・レモン果汁だけでつくられた「有機アップルキャロット」(光食品)を飲み比べました。「どっちがおいしかった?」との質問に「ジュース!」と答える子どもたちも多く、大人たちは苦笑い。「コカ・コーラは糖分や酸味の量を決めるために、脳波を測定して人が最もおいしいと感じる値を計算しているそうです。何からつくられているか知って選べるよう小さいときからの食育が大切ですね。」と川口さんは締めくくりました。

講師の加工食品診断士・川口見幸さん(前列中心)を囲んで、コープ自然派おおさか京阪ブロック運営委員会のみなさん。加工食品診断士は「食品の裏側」著者・安部司さんが代表理事を務める「加工食品診断士協会」認定資格です。

Table Vol.400(2019年9月)