工場内を案内してくださった、(手前左から)・太田雅晴さん、加瀬一嘉さん、伊橋弘二さん。

2日目は千葉県匝瑳(そうさ)市にあるタイヘイ本社工場を見学、「食材セット」のタレや「自然派Style万能つゆ」など、自社の醤油を使用した調味料を製造しています。

天然醸造木桶仕込み醤油

タイヘイの歴史などについて語る内山紀彦さん。「オーガニックエキスポ」(2018年5月に大阪で開催)にも出店。

 千葉県は国内の醤油出荷量の35%を占める国内最大の醤油の産地。なかでも千葉県北東部の匝瑳市は酒、味噌、醤油などの醸造業が盛んです。タイヘイは初代・太田平左衛門(1700年頃)から酒造業を営んできましたが、19世紀末の温暖化により地域の酒蔵で腐敗現象が頻発したことをきっかけに、1880年に味噌・醤油醸造業として創業。酒造設備をそのまま活かした醤油づくりは創業時から数えて138年、酒造業の時代を含めると300年以上の歴史があります。「コープ自然派さんで1番人気の『自然派Style万能つゆ』をはじめ、『自然派Styleぽん酢醤油(国産シリーズ)』などの味の基本となるのが杉木桶仕込みの醤油です。蔵をはじめ建屋すべてが醤油醸造のための宝で、微生物を守り続
けてきた歴史でもあります」と食品事業部の内山紀彦さんは話します。

 蔵のなかは天井、壁、床、木桶などいたるところに醸造菌が棲み付き、木桶の間を歩くと滑りそう。117本の杉木桶には時期をずらして仕込まれたもろみが1年間かけて醸され、順番に熟成発酵していきます。径3m 、高さ3m の巨大な天然杉の大桶が117本並ぶ様子は圧巻。熟成したもろみは濾布に入れられ巨大なプレス機で醤油が搾り出されます。使用後の桶は微生物が死滅しないよう塩水で拭き清められるということです。

117本の杉木桶が並ぶ蔵は耳を澄ますとプチプチと発酵する音が聞こえてきます。

 117本の杉木桶は100年以上使い続けられ、13年前、9代目木桶師・高梨貞二朗さんが新しい木桶をつくりました。関東で唯一の木桶職人・高梨さんですが、タイヘイで使われているサイズの巨大木桶は20年ぶりの製作。1年目は液漏れするなどのトラブルが発生し、完成した醤油は従来より味が劣るなど桶に棲み付く微生物のはかり知れない力を実感、しかし、年々おいしくなっているということで、今後の味の変化が楽しみです。

数量・季節限定品「平左衛門」。厳選された国産原料を使用し、「自然垂れ」というもろみの重さだけで1日かけて醤油を絞る製法でつくられています。

食材セット」のタレ

「自然派Style万能つゆ」が製造されているビン詰め工場では、1分間に45本、1日で1万2000本が充填されます。

 「マスクとヘアキャップ、靴カバー、白衣を身につけ、工場見学です。調味料工場では「食材セット」のタレを製造。液体や粉末の小袋充填やチルド惣菜などさまざまな形態の包装技術をもつ最先端の工場で「塩ダレ」「トマトソース」「中華タレ」「煮物つゆ」「ホイコーローのタレ」「しょうが焼きのタレ」など26アイテムがつくられています。人気メニュー・チンジャオロースのタレはとろみをつけるためにキサンタンガムと増粘剤が使用されていましたが、連合商品委員会の要望で今年から別添の片栗粉に置き換えることになりました。和洋中と多種類のタレを誰もが満足する味につくる開発チームは元料理人をリーダーに栄養士など5名がチームを組んでいるということです。

 醤油の醸造からスタートしたタイヘイですが、調味料の製造をはじめ業務用食材の配送、家庭向け食材セット、カット野菜など食に関する事業、印刷事業、信販事業を全国展開し、関連70社を含めると総売上高3000億円を誇る大企業。タイヘイのあらゆる包材に対応した充填機器や物流システムに、コープ自然派の今後の商品開発への期待が高まります。

Table Vol.382(2018年12月)

自然派Styleのウェブサイトもぜひご覧ください。自然派Style