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くらしと社会

暮らし豊かに 灯りの演出法

 2018年9月15日(土)、NPO法人国産材住宅推進協会は照明士・東内薫さんを講師にLEDライトの紹介や選び方などについて学びました。「照明はお金をかけずに部屋の雰囲気をガラリと変えられる演出方法です」とNPO法人国産材住宅推進協会・北山代表はあいさつで話します。

照明士の東内薫さん。一般社団法人照明学会が認定する照明のスペシャリストとしてさまざまな疑問に応えてくれます。

 LEDライトは長寿命で省エネ、自在な調光機能などの特徴があります。一般の白熱灯の寿命が約1年間(1日6時間使用した場合)なのに比べて、LEDライトの寿命は約18年間(明るさが約70%に低下するまでの時間)と非常に長く、ランプ交換が不要、メンテナンスの手間いらずと言われています。ただし、18年間とは光源の寿命で、器具内部が劣化するため設置後8 ~10年で点検交換が必要。消費電力は白熱灯が47wに比べてLEDは5wと約89%も省エネです。また、調色機能付きLEDライトは光の色を赤味のある電球色や青白い昼白色に手軽に変えられ、生活スタイルや部屋の用途に合わせて空間演出が可能、通電するだけで瞬時に点灯できるのでトイレや廊下、玄関などに最適です。さらに、低発熱で赤外線と紫外線をほとんど含まないため展示物や植物が痛みにくく、虫が寄り付きにくいので屋外照明にもおすすめです。明るさに比べてサイズが小さいため、照明器具のコンパクト化が可能になり、これまでにないデザインが楽しめるといったメリットもあります。

 LEDライトには電球交換ができるランプタイプと器具一体型があり、器具一体型は低価格でハイパワー、調光・調色が楽しめ、コンパクトでスッキリしたデザインが可能です。白熱灯ではワット数と明るさが比例し明るさの目安となっていましたが、LEDライトは比例しません。明るさを測る数値として光束(ルーメン)で確認することもできますが、「白熱灯◯w相当」とわかりやすく併記されているのでこちらを参考にするのがおすすめ。また、部屋の広さから必要な光束量を示した「適用畳数表記」、人の心理や行動から求められる照度(ルクス)を場所ごとにまとめた「JIS照度基準」なども参考になります。

 お話の後は、ダイニングキッチンとリビングルーム各6帖からなるシミュレーションルームに移動し、実物の照明を見学。現在、埋め込み型のダウンライトが主流で、配灯位置によって部屋の雰囲気がガラリと変わります。部屋の4隅にダウンライトを取り付ける「分散配灯」は影ができにくくフラットな雰囲気、部屋の真ん中に取り付ける「集中配灯」は光のメリハリが効きシャープな印象。「ツイン配光」シリーズは1台の器具で2つの機能を持ち、直接照明と間接照明への切り替えができるタイプ、暖かい雰囲気の広角配光とバーのような雰囲気の中角配光などが手軽に楽しめるタイプなどがあります。ライトの設置位置や光の向き、色など、照明で部屋を好みに合わせて演出できることを体感しました。

Table Vol.379(2018年11月)

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