「体への悪影響が疑われるものは避けたいので、できる限り添加物は使用しません」と話す久保田食品株式 会社・武市学さん。

2018年9月13日(木)、コープ自然派おおさか(商品委員会主催)では、「バナナアイスキャンデー」や 「おっぱいアイス」などでおなじみ、久保田食品(高知県)の学習会を開催、久保田食品・武市学さんと腰山裕慈さんを迎えて、素材にこだわる商品づくりやおいしさの秘密をうかがいました。

旬・完熟・生のフルーツ

 1959年、アイスキャンデーの仕入れ販売からスタートした久保田食品。当時、先代社長・久保田貢一さん(現会長)は魔法瓶にドライアイスを入れてアイスを冷やしながら5店舗に卸していました。その後、冷凍設備が進化して冷凍用ショーケースを導入、モーターバイクからオート三輪に乗り換え、約10年間で大手アイスメーカーの卸販売へと事業を拡げていきます。やがて、久保田さんはおいしいアイスを自ら開発することを決意、試作を重ね、そのこだわりは会社が危機的な状況になるほどでした。

  1980年、初の自社商品「アイスクリン」の販売を開始、高知県の銘菓アイスクリンはラク トアイスに分類される昔懐かしい、あっさりとしたサクサク食感のアイスです。現在、コープ 自然派では「KUBOTAの白くまくんアイスクリン」として販売しています。そして、「素材を活かしたアイスづくり」という久保田さんの理想のもと、商品開発が進められ、アイスキャンデー「花まんじゅう」の製造販売を開始。使用される小豆あんは、北海道十勝産小豆をその道18年の熟練スタッフが自社工場の大釡で丁寧に炊き上げ、機械では出せない和菓子屋の技術を使った手づくりの味です。

 久保田食品の商品のこだわりは、①おいしいものをつくる②余計なものを入れない③食の安全。「商品開発を含めて素材の選び方や食の安全について、コープ自然派さんから多くのことを教えていただきました」と武市さんは話します。人気の「バナナアイスキャンデー」は有機JAS認証のエクアドル産「有機自然派バナナ」を使用。また、「おっぱいアイス(アイスミルク)」や 「アイスまんじゅう」は、地元高知で販売している「花まんじゅう」や「おっぱいアイス(アイスミルク)」をベースに、コープ自然派向けにグレードアップして開発しました。使用する果物は旬の完熟したものにこだわり、果物の完熟度合いに合わせて皮むきやヘタ取り、果汁搾り、洗浄などすべて手作業。「時季によっては社員総出で作業にあたります。冷凍ではなく、生の果物を使用するため、私たちが果物に合わせて製造をするしかありません」と武市さんは話します。

余計なものを入れない

 アイスクリームは乳成分の量によってアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓の4つに分類され、市販品は原材料費を抑えるために、乳脂肪を減らして植物油脂を使用したり、香料や着色料で風味や見た目を補正しています。

 「おっぱいアイス」や「アイスまんじゅう」などは種類別でアイスミルクになりますが、久保田食品では安定剤・乳化剤・ 着色料などの添加物不使用はもちろん、マダガスカル産バニラビーンズで香り付けし、北海道産の牛乳・乳製品・ビートグラニュー糖、高知県産PHF卵などを使用。以前、「久保田のアイスは溶けるアイス」とコープ自然派で紹介していましたが、 市販品の多くは安定剤を使用して溶けにくくしています。また、乳化剤は機械の潤滑油としても使われているとのこと。「無添加のアイスはとても溶けやすく、工場からスーパーなどの店舗 を経由してお客さまの口に入るまで温度変化にさらされる可能性が高くなります。工場から物流センターを経由して直接ご家庭に運ばれるコープ自然派さんのシステムはアイスの状態を保ち、おいしく食べていただけます。ぜひ、コープ自然派さんで購入してください」と武市さんは話しました。

Table Vol.379(2018年11月)