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食と農と環境

産直米の田んぼに行こう!田植え&田んぼの生きもの調査

コープ自然派の各生協では、田植えや生きもの調査、稲刈りなど、年間を通して産直米の田んぼでイベントが開催されています。

■「ともに米」の田植えin徳島

 「社会福祉法人コープ自然派ともに」とコープ然派しこくの共催で、2024年6月15日、「ともに米」の田植えを行いました。

「ともに米」の田んぼで初の田植えをしました。

福祉と有機農業のコラボする田んぼ

 コープ自然派ともにでは、障がいを持つ人たちが働く場として、米や野菜を生産する農福連携事業に取り組みます。就労支援事業の開始に向けて、とくしま有機農業サポートセンターの協力で、コープ自然派しこく・徳島センターの隣に広い「ともに米」の田んぼが準備されました。

 福祉とコラボする田んぼに組合員親子と職員が一緒に入って田植えの開始です。とろとろの土の感触を楽しみながら、苗を手に持ち、数本ずつ土の中に植えていくと、水をはった田んぼの中に小さな苗がすくっと立ちます。この日植えた稲が、秋にはおいしいお米に育つことを願って植えていきます。

 田植えの後は、コープ自然派しこくの理事やスタッフが用意した炊き立ての産直米と味噌汁の昼食です。しっかり動いた子どもたちからは、何度も「おかわり!」の声。お米の話や農福連携事業についてのレクチャーもありました。


 社会福祉法人ともにが目指すのは、環境にも、作り手にも、食べる人にもやさしい農業&福祉。「ともに米」の田んぼはBLOF理論に基づいてネオニコフリーで栽培し、3年後には無農薬をめざします。

■「大和ひみこ米」の生きもの調査in奈良

2024年7月13日、コープ自然派奈良(理事会)では、産直米「大和ひみこ米」の田んぼで生きもの調査を行いました。

生きものを探そう!

 受付を済ますなり、さっそく網をもって真剣に田んぼを見つめる子どもたち。6月に田植えをした田んぼでは稲がすくすくと成長中です。生きものを探すときには、稲を傷つけないように注意が必要です。そーっと網を動かしてみると、泥とともにカエルや小さな昆虫たちの姿が。田んぼの端から端まで目を凝らして生き物を探します。「大きなカエル捕まえたー」「わ!逃げちゃった」子どもたちの声が響きます。その様子を笑顔で見守る生産者の南檜垣営農組合のみなさん。組合長の松井さんは、「どんな生き物がいるのか、楽しみながら探してください」と声をかけます。

南檜垣営農組合のみなさん

どんな生きものが見つかった?

 40分ほど夢中で生きものを探した後、見つけた生きものたちを図鑑で確認しながら観察します。案内役は「春日山原始林を未来へつなぐ会」の杉山拓次さん。原始林や森を守る活動をしている杉山さんは虫に詳しく、「山にいる生きものと平らな盆地にいる生きものは、種類がまったく違うんですよ」と話します。

普段は春日山原始林で活動する杉山拓次さん。

 この日の田んぼでは、カエル、ヤゴ、ゲンゴロウなど約12種類、畦ではバッタなど3種類、すぐ近くの水路では、ザリガニやハゼ、カワ二ナなど4種類の生きものが見つかりました。細長い巻き貝のカワニナはホタルの幼虫のえさにもなります。「カエルが何種類か見つかりましたね。ユスリカなどカエルのえさになる虫が田んぼの中にたくさんいるからです。そして、ゲンゴロウはカエルを食べます。ここではいろんな生きものが育つ環境ができています。田んぼは、お米が育つだけでなく、生きものが育っていく場所でもあります。いろんな種類の生きものがいることで、土が豊かになり、田んぼが豊かになり、おいしいお米が育ちます。環境が違えばそこにいる生きものは違ってきます。おうちの近くの田んぼやいろんな場所にどんな生きものがいるか、ぜひ観察してみてくださいね」と杉山さんは話しました。

Table Vol.505(2024年9月)

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