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生産者訪問・商品学習会

「日本の未来を担う有機米生産者の育成に力を注いでいます」(とくしま有機農業サポートセンター 浜田浩明さん)

1000人の有機農家を育てようと、2009年に設立されたNPO法人とくしま有機農業サポートセンター。本格的な有機栽培技術が学べる一方で、土日農業ボランティアや、コープ自然派しこくとの連携イベントを開催するなど、ちょっと気になるオーガニックスクールです。今回は、副理事長の浜田浩明さんにインタビューしました。

浜田さん。自身もサポートセンターのお米、野菜の栽培に携わりつつ、副理事長として課題解決に取り組む日々です。

──とくしま有機農業サポートセンターってどんなところ?
浜田 もともとは野菜の有機栽培技術を学べる学校でした。生態系調和型農業理論(BLOF理論)を提唱する小祝政明さんを校長に招き、第18期まで148名の卒業生を送り出してきました。その後、米農家の後継者不足が深刻化するなか、2021年に全国発となる有機米専門の学校へ転換。JA東とくしま職員でもある水稲専門BLOFインストラクター西田聖さんの定期講座と実践で、日本の未来を担う有機米生産者の育成に力を注いでいます。

茶わん1杯は稲3 株(3,500粒相当)、そのまわりにはおたまじゃくし35 匹が泳いでいます。わたしたちはお米を食べることで自然を守ることができます。

──ツルを呼ぼうとしたらコウノトリが来た!?
浜田 長年の生物多様性農業を支える生産者の努力が実を結び始め、近隣地域でナベヅルや野鳥の飛来が増えてきていた2018年、小松島市櫛淵町の「自然派Styleツルをよぶお米」の田んぼにコウノトリがきたんです!この地域の農薬の使用が減ったことにより、田んぼに生きものが増え、コウノトリが飛来する地帯になりました。


──農家を目指すにはどんな人が向いていますか?
浜田 まず何でもしなければなりません。栽培技術はもちろん、自然の成り立ちや植物生理学の知識、土壌に関すること、トラクターや草刈り機など機械の操作、ありとあらゆる道具を使いこなすスキル。施設栽培などでは、農業用ハウスの建て方、メンテナンスと修繕、電気や水道の知識も。農業者自身の体力、健康面もそうですし、真面目さ勤勉さと、挨拶ができる人かと思います。有機農産物の生産には手間も時間もかかりますが、やりがいも見いだせるので、その一連をやりこなしていける人が残れるのではないでしょうか。


──これからやりたい事は?
浜田 コープ自然派しこくとの連携で、サポートセンターの敷地内にピザ窯を手作りしました。これをきっかけに、これからもコープ自然派しこくの組合員活動のイベント会場に使ってくれたら、窯を作った甲斐があったと思います。

農業の現場を知る人を増やすために、農業体験にも力を入れています。

Table Vol.505(2024年9月)より
一部修正・加筆

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