「異性化糖は大手清涼飲料メーカーが莫大な量を使用しています」とアルファフードスタッフ株式会社企画商品営業部・豊田敏夫さん。

白砂糖、黒糖、異性化糖など糖の種類はさまざま、ジュースやお菓子などに大量に使われています。2018年5月28日(月)、コープ自然派奈良は「アルファフードスタッフ」・豊田敏夫さんを招き、砂糖についてお話を聞きしました。

保護される国産の砂糖

 1925年創業の「アルファフードスタッフ」(愛知県)は砂糖問屋から始まり、現在は有機JAS認証オーガニックの小麦粉・ナッツ・ドライフルーツ・油脂・チョコレートなど製菓・製パン材料専門の商社です。コープ自然派とは約10年前からの付き合いで、別チラシ「ホームクッキング素材特集」で製菓材料とともに掲載されるレシピが人気です。

 一般的に砂糖は大きく分けてサトウキビとテンサイ(サトウ大根)からつくられます。サトウキビの絞り汁は粗糖に加工され、粗糖は上白糖やグラニュー糖、三温糖などさまざまな種類の砂糖になります。黒糖(含蜜糖)はサトウキビの絞り汁を煮詰めただけのものです。テンサイは根の部分の糖分を絞り、煮詰めてろ過し、上白糖やグラニュー糖、てんさい糖に加工されます。

 スーパーなどに売られている砂糖の多くはブラジル、タイなど外国から粗糖の状態で輸入され、国内の製糖工場で加工されています。これらの工場にはサトウキビやテンサイから砂糖を製造する設備がなく、輸入した粗糖を加工するしかありません。国産原料のサトウキビは鹿児島県や沖縄県、テンサイは北海道を中心に栽培・加工されています。日本でサトウキビとテンサイを栽培・加工する地域は国土の北端・南端に分かれ、地域の大切な産業として手厚く保護されているということです。

多用される甘味料に注意

 上白糖やグラニュー糖は成分のほとんどがショ糖分で、上白糖は結晶化されたグラニュー糖に転化糖をふりかけ、しっとりさせてつくられる日本固有の砂糖です。粗糖は99%のショ糖分と1%の天然成分から成り、1%の天然成分が粗糖のまろやかで香ばしい風味を醸し出します。三温糖は上白糖などを製造する過程で結晶化せずに残った糖液を加熱・濃縮してつくられ、三温糖の薄いカラメル色は加熱によるものです(粗糖の色はサトウキビの天然成分)。

 清涼飲料水の原材料に表記される果糖ブドウ糖液糖などは異性化糖と呼ばれる糖分です。異性化糖はデンプン(トウモロコシや甘藷、馬鈴薯など)を分解したブドウ糖液を異性化してつくられた果糖との混合液の甘味料で、体内への吸収が早く血糖値が急上昇するリスクがあります。また、異性化糖はブドウ糖果糖液糖、果糖ぶどう糖液糖など果糖含有率の割合で種類が分かれ、デンプンが酵素で糖化された糖類はブドウ糖や水あめ、オリゴ糖、デキストリンなど多数。これらは清涼飲料水やスポーツドリンク、ドレッシングなど、さまざまな飲料・食品に利用されています。原料にはトウモロコシ由来のものが多く、遺伝子組み換えが問題になっているということです。 

 ダイエット食品・飲料に多く使用される低カロリー甘味料は、大きく分けて「人が消化吸収できないもの」と「砂糖の200〜600倍の甘みがあるもの」の2種類あります。消化吸収できないタイプは糖アルコールと呼ばれ、ソルビトールやエリスリトール、キシリトールなど。一方、甘みが強いタイプはステビアやアセスルファムK、アスパルテーム、スクラロースなどで、ごく少量添加するだけで甘みが感じられるため、カロリーが低くなり、いずれも化学合成して製造されます。

 当日は多数の参加があり、なかでも異性化糖への関心が高く質問が絶えませんでした。糖分の摂り過ぎに気をつけ、ミネラル分が豊富な国産の砂糖を選びましょう。

食育と子育て支援をテーマに活動するコープ自然派奈良チーム活動「ママノワバンビ&マルシェ」・関口泰子さんが司会進行を務めました。

Table Vol.373(2018年8月)