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生産者訪問・商品学習会

「自然派Style洗濯用液体石けん」~コープ自然派しこく・徳島センター役職員研修①~

2018年2月28日(水)、コープ自然派しこく徳島センターは役職員研修として、ハイネリー(神戸市)本社・石けん工場を訪問。こだわりの石けんづくりについて、ハイネリー常務取締役・水本和子さんにお話をうかがいました。

社名が商品名の石けんクリーナー「ハイネリー」など、溶けやすく洗浄力が抜群、合成界面活性剤や蛍光増白剤、エデト酸塩、防腐剤などを一切含まない環境にやさしいハイネリーの商品。

体と環境に優しい石けん

 1947年創業のハイネリーは、自然派Style洗濯用液体石けんでおなじみの石けんメーカー。創業者の水本久男さんは、勤務先の大手製作所で手を油まみれにして働く工員さんたちのためにおが屑を利用した石けん代用品をつくり、大変喜ばれました。その後、独立して石けんの製造を開始、合成洗剤が普及する時代を迎えてもハイネリーは一貫して石けんの製造を続けています。

 石けんの歴史は5000年前のメソポタミア文明の頃に始まり、長い年月をかけて安全性が証明されています。一方、石油を原料に化学合成してつくられる合成洗剤の歴史はわずか100年足らずで、人体と環境への影響が心配です。化学物質が体内に入るルートは、口・呼吸・皮膚・粘膜があり、口から入る経口吸収は肝臓で約90%が解毒されます。しかし、皮膚から入る経皮吸収は約10日たっても10%ほどしか体外に排出されません。そして、代謝・分解されないまま体内を巡り、肝臓に溜まります。また、粘膜(口、鼻孔、生殖器など)は皮膚によるバリア機能がないのでより吸収されやすく、特に小さな子どもは臓器や皮膚の組織が未発達なので注意が必要です。

 水質汚染の原因には工業廃水や農薬、ゴルフ場の除草剤などがありますが、最大要因は家庭排水です。「私たちが少し意識を変え、少し手を加えれば守れる環境があります」と水本さん。合成洗剤は海や川での分解が遅く、下水管のヘドロの原因や下水処理場で塩素と混ざり、汚水処理場の汚水を浄化するバクテリアを死滅させ、微生物やプランクトンなどの小さな生きものを殺してしまうということです。

製法特許の液体石けん

 自然派Style洗濯用液体石けんはコープ自然派兵庫の独自企画として人気があった「はな」をPB化した商品です。自然派Style洗濯用液体石けん、「マルセル」「毛布洗い」などハイネリーの液体石けんは、従来の液体石けん(脂肪酸カリウム)とは異なり、固形石けん成分をたっぷり配合しているのが特長。脂肪酸カリウムの液体石けんは泡立つ力はありますが、固形石けんのような優れた洗浄力はありません。一方、ハイネリーの液体石けんは脂肪酸ナトリウム(固形石けん成分)に脂肪酸カリウム(液体石けん)を混ぜてつくられ、固形石けんの洗浄力と液体石けんの溶けやすさを兼ね備えた画期的な商品。また、人の皮脂に多く含まれる成分「オレイン酸」を原材料としているので、手肌にやさしく、洗浄力と泡立ちに優れています。

 ハイネリーでは、固形石けんを製造する熱源には間伐材(兵庫県・鳥取県産のナラ、カシ、クヌギ)を使用。「間伐材は重油より費用がかかりますが、環境と森林を守るために製法は変えていません。これからも『人にも環境にもやさしい石けん』をつくり続けます」と水本さんは話します。

ハイネリー常務取締役・水本和子さん。酸素系漂白剤「サンソホワイト」を使って食器の茶渋をとる実験をしていただきました。
ハイネリー工場長・野口俊道さんの案内で石けん工場を見学しました。
ハイネリーのみなさんと石けん工場前で記念撮影。コープ自然派しこく徳島センター・役職員研修の一環で生産者訪問が行われました。

Table Vol.367(2018年5月)

自然派Style

自然派Styleのウェブサイトもぜひご覧ください。

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