コープ自然派おおさか・奥村常任理事。

「農薬、食品添加物、放射能、大気汚染など体に多大な影響を及ぼす問題が山積し、コープ自然派ではこれらの問題に対応。新型コロナウイルス感染症対策だけにスポットが当たり過剰反応することに疑問を感じます」とコープ自然派おおさか・奥村常任理事。

オンライン活動の可能性新型コロナウイルス感染症対応でコープ自然派でもオンラインによる会議やイベントなどが増えています。コープ自然派おおさか・奥村常任理事にオンライン・ビデオ会議アプリ「Zoom」を利用した会議や組合員活動について聴きました。

あきらめずに課題解決

  2月末に政府が発表した突然の全国小中学校一斉休校で、子育て世代の組合員理事が中心の理事会でも対応が迫られました。そんなとき、本棚に眠る1冊の本が奥村さんの目に止まります。それは、東京で働く長女・絵里さんが数年前に出版した「世界一わかりやすいZoomマスター養成講座」(奥村絵里/著 つた書房)でした。本を参考に家族でスマートフォン、タブレット、パソコンを使いアプリのインストールから実際に話ができるか試し、「これなら会議ができる」と確信。そして、一部の理事メンバーで理事会の開催についてZoomでの話し合いに挑戦しました。

 3月の定例理事会は出欠を個人の判断に任せて開催、その後、組合員が参加する会議や集まりはすべて中止とし、4月の定例理事会は「みなし理事会」による対応となりました。

 「コープ自然派おおさかは大阪府下全域と和歌山県の一部地域をエリアとしているため、理事会メンバーも大阪府と和歌山県からの移動になります。この状況下、子どもを家において、または子どもを連れて電車やバスで移動し会議に出席することが適切かどうか悩みました」と奥村さん。そして、理事会をどのように運営していくかについて話し合い、「集まって行うべき」「感染のリスクは負えない」など意見が分かれ、理事会の成立要件やZoomのセキュリティの脆弱性なども問題になりました。しかし、問題点を一つずつ洗い出し、Zoomを利用したオンラインによる理事会開催を実現。「『できない』とあきらめるのではなく、冷静に検討しわからないなら調べるというスタンスと粘り強さが大切ではないでしょうか」と奥村さんは話します。

webで初の組合員活動

 社会課題やSDG sがテーマのドキュメンタリー映画の自主上映会「自然派シネマ」は5月初旬にZoomを使って開催。オンラインによる初の組合員活動でした。奥村さんはメンバーとともに配信テストや試写会などを行い、参加費の徴収方法、セキュリティ、ネット環境問題などを相談しながら一つひとつクリアしていきました。参加費はイベントが減少している状況下、組合員サービスの一環として無料。配信用の回線が安定しているメンバーの自宅をホストとして利用。招待用のURLは申し込み者以外にも転送できるため、配信中に部外者の乱入によるトラブルなど、セキュリティの問題が生じる可能性があります。それらを避けるため、「自然派シネマ」では画面に表示される自分の名前をフルネームに設定し、入室状況をホストが管理画面で常にチェックしています。

 奥村さんがITツールの活用や社会的活動を始めたのは15年前、子どもたちの学校でPTA委員長を引き受けたことがきっかけでした。「PTA役員会で自分たちの意見が反映され、本気で挑戦すればどんなことでも実現できることを実感、自信につながりました。そして、地域活動や組合員活動、理事活動へと広がりました。今後はさまざまな挑戦ができるような仕組みづくりを通して活動を広げていきたいですね」と奥村さんは話しました。

Table Vol.424(2020年9月)