グラスに入った水
2020年7月9日(木)、コープ自然派奈良はオンライン学習会「ゼンケンさんに聞いてみよう!浄水器のこと」を開催。ゼンケン・木村さんに水道水の品質や浄水器の選び方などについて聴きました。

日本の水道水の問題点

 1973年、浄水器メーカーとして設立されたゼンケンは、「健康貢献」という企業理念のもと、人や環境にやさしい製品を提案する総合家電メーカーです。水道水がそのまま飲める国は世界で15ヵ国、その中でも日本の浄水技術はトップクラスです。しかし、水道水をそのまま利用するにはいくつかの問題点があります。

①塩素の問題︙日本では水道水の安全性を保つため、残留塩素を0.1㎎/L以上に保つことが水道法で定められています。しかし、塩素の匂いや料理の味の変化、水道水による洗浄で野菜のビタミンの10~30%を壊す事や、髪のキューティクルや皮膚表面の脂質を酸化させるなどの問題があると言われています。また、塩素と有機化合物が反応してトリハロメタン(発がん性が指摘されている)が発生することがあり、加熱によりさらに反応がすすむということです。

②供給経路の問題︙水道管、マンションやビルなどの貯水槽の汚れや衛生状態。古い建物(40年以上経過)の水道管の材質には人体に有害な鉛製を使用しているものがあります。

③有機フッ素化合物の問題︙有機フッ素化合物は発がん性が指摘され、体内に入ると長期間排出されにくい有害物質です。フッ素樹脂加工のフライパンの製造過程や泡消化剤などに使用され、2020年6月の調査で13都道府県の河川や地下水(排出源になり得る施設周辺)で暫定目標値を超えていることが確認されています。

活性炭の量で決まる性能

 「浄水器の性能はろ材に使用される『活性炭』の量で決まります」と木村さん。「活性炭」は樹木やヤシ殻、石炭などを1000℃近い高温で処理してつくられます。無数の微細な穴があり、水を通すことで不純物が細かい穴に吸着し、塩素、トリハロメタン、有機塩素化合物、農薬、カビ臭、鉛などを除去します。そのほか、よく使用されるろ材は、0.01~0.1ミクロンの穴で赤サビ、濁り、雑菌などを除去する「中空糸膜」、耐熱性や薬品に強い「セラミック(陶器)」、0.0001ミクロンの超微細孔の開いた浸透膜で分子レベルの不純物まで除去する「逆浸透膜(ROフィルター)」などがあります。また、浄水能力とは別に水の味を調整するなどの目的でさまざまな鉱石やコーラルサンドなども使用されています。

シンプルな高性能浄水器

 浄水器には据え置き型や蛇口直結型、ビルトイン型、整水器、ポット型など多数の種類があります。ゼンケンの据え置き型浄水器は「スーパーアクアセンチュリー」(8つのろ過層の最高クラスの除去能力を持つ大容量タイプの高性能浄水器)、高機能ろ過材の「アクアセンチュリープラス(4~5人家族向け)」と「アクアセンチュリースマート(1~3人家族向け)」があり、ポット部分がガラス製のポット型浄水器「ビクラ浄水ポット」や風呂場のシャワーヘッドと交換できる浄水シャワー「ピュアストリーム3」など手軽に使える製品も豊富です。

 「水素水やアルカリイオン水整水器、活性水など体に良いことを謳った商品、電気分解や鉱物を通すことでミネラルが増加すると宣伝している商品が多数あります。しかし、それらが健康に寄与するという医学的根拠はなく、データでは何も証明されていません。水が鉱物を一瞬通過しただけで増えるミネラルは誤差の範囲、食事から摂取できるミネラルの方が多いことは明らかです。以前、放射性物質を除去できるとして逆浸透膜(RO)浄水器が流行しましたが、放射能を完全に除去できるという保証はなく、そのような売り方は法的にもグレーゾーンだと思います」と木村さんは話します。

 ゼンケンの浄水器は余計な機能がないためコストパフォーマンスに優れ、活性炭が多く、トップクラスの浄水能力があるということです。

ゼンケン ・木村さん

ゼンケン ・木村さん。浄水器はもちろん、電磁波対策の電気製品などについても多くの質問に答えていただきました。

杉山千尋さん

司会進行を務めたコープ自然派奈良課題チーム「オ リーブの木」・杉山千尋さん。

Table Vol.423(2020年9月)より一部修正・加筆