子どもたちのクロスロードゲームには、エコレンジャーのメンバーがペープサート劇を取り入れて盛り上がりました。

2019年2月24日(日)、コープ自然派兵庫(ビジョン未来・NPO法人エコレンジャー共催)では「クロスロード、どっちやねんゲーム」を実施。「クロスロード」とは阪神・淡路大震災の経験をもとに防災の観点から開発されたゲームで、エコレンジャーは神戸市で環境問題に取り組むNPO法人です。

ペープサートを楽しんで

 子どもたちに身の回りの出来事から、より地球にやさしい生活を送るにはどうしたらよいのかをゲームを楽しみながら考えてみようという企画。NPO法人エコレンジャーとして活動している藤井さん、紀田さん、佐近さんの3人が5歳から小学校高学年まで20人の子どもたちとゲームを進めます。

 まず、片手じゃんけんや両手じゃんけん、誕生日順や背の順で輪になるアイスブレイクで和んだ雰囲気に。続いてペープサート劇(紙人形劇)に登場したエコケンタくんとお母さんのエコヒロミさんが「どっちやねんゲーム」を繰り広げます。「賞味期限」と題して、カップラーメンの賞味期限が1ヵ月過ぎてるけど「食べる?食べない?」と聞きます。「食べる」と答えた子の理由は「もったいない」が多く、食べない子は「お腹が痛くなったり変になったらイヤ」「期限切れてたらまずいから」などの声。「自分の目で見て匂いを嗅いだり中身を確かめてから決める」という貴重な意見もありました。さらに、「買い物」「野生動物」と題し、ペープサート劇とゲームが賑やかに続きます。

クロスロードで考え学ぶ

 一方、大人の部屋では神戸クロスロード研究会代表理事・浜さんが基本ルールを説明。5人ずつ4グループに分かれて、各自「YES」「NO」を選択し各班で理由を説明した後、自由に意見交換します。最後に浜さんが各班と全体の集計を示しながら、「YES」と「NO」の意見をみんなで聞いて学びを深めます。

 「地震で家族そろって避難所へ。日頃の備えで非常用持ち出し袋には、水も食糧も3日分あるが、避難所にはどちらも持たない家族が多数。そんな人たちの前で持ち出し袋を開ける?開けない?」という質問に対して、「YES」の意見には、「使うために準備しているのだから開けるのは当たり前」「自分の身は自分で守らないといけないことを子どもたちにも教えたいから開ける」に対して、「NO」の意見では、参加した3人の男子中学生から「みんな平等にしたいので開けない」「避難所などでは情緒不安定になる可能性もあり、奪われる事件が起こったり暴行を受けるような事態になったりするのは嫌なので開けない」などの意見が出ました。浜さんは「田舎に行くほど、都市部よりNOが多い傾向がありますね。そして、持ち出し袋は徐々に玄関から奥の納戸に移動していたり、賞味期限切れになっていたりしがちです。足場が悪くても背負って歩ける重さや中身を確認し、子どもがいる場合はおもちゃや嗜好品など、安全確保と同時にメンタルケアも視野に入れた防災意識を持つことが必要です」と続けます。

意見交換から気づきへと

 「あなたはカフェのオーナー。マイクロプラスティックが大きな環境問題になっている。コストは3倍になるが、ストローを紙製に替えるか?」について、「YES」の意見の中にはメニュー自体もストローを使わないものを考えては?という意見も。一方、「NO」の意見には、「分別すればリサイクルできる」「素材を見直しストローの使用量を減らす工夫をする」「レジ袋みたいに使わない人は2円引きとかポイント制にしては?」などの意見が出ました。

 そして、意見交換後は、「なぜリサイクルしているのにあんなに海洋汚染されるのか?」という質問に浜さんは「ポイ捨てや風で散乱したものが、雨が降ると水路や川、そして海へ流される。そして、太陽光や紫外線などでもろくなり、壊れて5ミリ以下のマイクロプラスティックとなり魚が食べる、という循環です。太平洋は10万個/㎢、日本近海は100万個/㎢という統計が出ていて、世界のプラスティックごみの55%が東南アジアから排出されています。人体への影響はまず物理的異物として、もう1つは添加剤やプラスティックに吸着した化学物質によるものがあるそうです」と言います。

 正橋常任理事は「身近な環境問題を親子で話すきっかけにしてほしいと、今回エコレンジャーに来てもらってクロスロードゲームを企画しました。大人と子どもと共通した問題もあり、意見交換することでいろんな視点で考え気づきへとつながったのではないでしょうか、おうちでも話し合ってくださいね」と結びました。

Table Vol.391(2019年5月)