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生産者訪問・商品学習会

「お酒を通じて食と語らいの時間が豊かになるとうれしい」(ディオニー株式会社 重見光次郎さん)

ナチュラルワインの輸入・販売や、日本酒などの「国酒」をあつかう京都のディオニー。「自然と心が通じあう」お酒とはどのようなものなのか、営業部の重見光次郎さんに聞きました。

ディオニー営業部の重見光次郎さん

──ワインを扱う上で大切にしていることは?
重見
 「ぶどうと酵⺟」だけでできるワインは素材がシンプルなので、土地の力も、農法も、そのままワインの味になります。ナチュラルワインは「土地の声が聞こえるお酒」だからこそ、現地に足を運んで、ぶどうの栽培方法や、それをとりまく土壌や気候、つくり手を確かめています。そして、現地の味わいをそのまま届けるために、輸入から販売まで徹底した定温管理でお届けしています。

「マス・ド・ジャニーニBIBルージュ」/南フランス ビオロジック栽培のぶどう園では、化学肥料などの余分なものを与えず、土地の味わいを引き出します。
南仏ラングドック地方で家族経営を行うマス・ド・ジャニーニは、1980年代末にビオロジック栽培を開始したワイナリーです。

──ディオニーの日本酒について教えてください。
重見
 ⽇本各地に伝統に培われた手法で醸している素晴らしい蔵元がたくさんありますが、その中でも私たちは、原料、仕込み水、酵母など「つくり」にこだわったお酒を厳選しています。そして、料理とあわせて調和する語らいを育てるお酒をお届けしたいと思っています。

「奥丹波 ゆず酒」は、天然の柚子果汁を20%ブレンドした和のリキュール
山名酒造(兵庫県丹波市) 米・米麹・仕込み水を地元産にこだわる丹波地方最古の酒蔵です。

──生産者を選ぶうえで大切にしていることは?
重見
 やはり「人」です。畑や蔵に立ち、その人と話すことで見えてくるものがあります。自然に寄り添い、正直につくっているかどうか。その姿勢が味に現れます。

──組合員に伝えたいことは?
重見
 ワインも日本酒も、「飲みもの」というより「生きもの」に近い存在です。畑や田んぼ、土地と文化、蔵人の魂、そのすべてがグラス一杯に詰まっています。お酒を通して「食」と「語らい」の時間が豊かになるとうれしいです。

Table Vol.520(2025年12月)

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