手軽なのに本格的なだしつゆ「自然派Styleなごみつゆ」は、国産原材料100%。粗糖の上品な甘みと天然だしの独特のコクが旨さを引き立てます。生産者である株式会社節辰商店(名古屋市)の勝田さんに開発の想いを聞きました。
──自然派Styleなごみつゆをつくるきっかけを教えてください。
勝田 節辰商店は安政元年(1854年)創業のだし専門店です。2015年、コープ自然派から「添加物に頼らない自然な味わいのつゆ」の開発依頼があり、試行錯誤すること3か月。自社の生協だしパックをベースに、自然派Style特選丸大豆醤油「豊穣の恵」、自然派Style種子島洗糖、本みりんなど国産原料100%で添加物不使用のだしつゆができました。家庭の味をイメージした甘く優しい風味に仕上げています。
──商品名の由来はありますか?
勝田 当初は「日本のそうめんつゆ」という商品名で発売し、大変好評でした。2年目に「夏場だけでなく年中使えるイメージにしたい」という意見があり、組合員さんから名前を募集し「なごみつゆ」が選ばれました。名前を考えてくださった組合員さんたちに寄り添うものをつくろうと、いつも心がけています。
──節辰商店の「だし」のひみつを教えてください
勝田 最大の特長はだし原料の良さです。九州産干し椎茸は、だしが良く出る大ぶりなものだけを選んでいます。そして、味の決め手は節類。その目利きをするのは鰹節屋6代目の勝田和吉です。初代の辰吉から吉の字を譲り受けた目利きの達人で、鰹節や煮干しなど個性のあるだし原料の良否と特性を見抜く力は群を抜いていると業界でも定評があります。
本来そのものが持つ味わいが一番だと考え、選び抜いただしを使い、化学調味料や保存料、安価な遺伝子組み換えの原料は使っていません。妥協しないものづくりは、食べる人にも私たちにとってもうれしいことです。
自然派Styleもぐもぐ焼おにぎり」や、自然派Styleおせちの「北海道産昆布の煮物(国産有機にんじん使用)」、「三重県鳥羽産わかめとしそちりめん」などの加工品にも使われています。
Table Vol.508(2024年12月)