巨大地震注意情報にびびって防災グッズの点検をしました。持ち出し用のリュックの中は、3年前家のリフォームをしたついでに総点検したから微調整ですみましたが、肝心な水のストックがうっかり全部期限切れ!トイレや洗顔には十分だけど、飲食用には心もとない状況です。普段家庭内では多少の消費期限切れなんて気にしない派(自分の五感で確かめるのが一番!)の私ですが、通常平気な行動でも被災のストレスで免疫が落ちると体調を崩す可能性もあり心配です。時間ができたタイミングで近所のホームセンターに長期保存水を買いに出たら、すでにお水のコーナーはどこも空っぽ。ならばネットでと探すもダメだこりゃ~完全に出遅れました。そんな矢先にコープ自然派でありがたい商品案内を見つけ飛びつきましたが、保存水の流通事情が生協だけ別なんてことあり得ない訳で…届きませんでした、そりゃそうだ。気を取り直し、かろうじて売っている普通のミネラルウォーターをコツコツ1~2本ずつ買い集め、あぁこれは水を買うというより安心を買っているのだなぁと思う今日この頃です。
水といえば、夏の初めに今年も還暦女子コンビ八重山諸島旅に出ました。ダンナたちが気づかぬように?毎年1日ずつ滞在日数を増やす作戦続行中で今回ついに6泊7日。西表では梅雨明け強風の中シーカヤックを全力で漕いで滝に打たれ、サンゴ礁で熱帯魚と戯れる人魚となり※本人のイメージです、島内唯一の県道を端から端までドライブ。石垣では秘密の海岸で水晶を探し、ターザンのような身軽さでロープにぶら下がって滝つぼダイブ※あくまでも本人イメージ。そして大好きな熱帯植物を愛でるジャングル散歩。
でも今回一番印象的だったのは、石垣港から高速船で30分の小さな島で飲んだ水のこと。人口200人余、牛の数はその10倍という平坦でのどかな黒島をレンタサイクルで回りました。景色は最高。浜辺から臨む海はソーダ水色。のんびり木陰で涼む牛たちの姿にも癒されます。が、空は快晴気温35度。奈良にいたらサイクリングなんて絶対しない真昼間。島内にコンビニがないのも、自販機がレアなのも知ってたから水をたっぷり持参したつもりでしたが途中で全部飲んじゃってさぁ大変!ビジターセンター(観光案内所的な施設)に飛び込み自販機の場所を尋ねると近くにはないと。ガックリした私たちに「水道水でよかったらそれ飲んでいいぉ。ボトルがあれば入れていけば~?」と指さしてくださったのは、懐かしの冷水機。足でペダルを踏み上から水が出るアレ、小学校にあったよね。救いの女神のお言葉に甘え、小学生並みにガブガブいただいた水は、えも言われぬ美味しさでございましたとさ。
うのまきこ| UNO Makiko 料理研究家。食品メーカーで新製品開発等に従事したのち、料理研究家・古川年巳氏に師事。わかりやすいレシピと、野菜をたっぷり使ったヘルシーで簡単な料理に定評がある。アトピーっ子のための簡単な除去食メニューも得意。コープ自然派奈良元理事長。
Table Vol.506(2024年10月)