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生産者訪問・商品学習会

よつ葉牛乳のおいしさの秘密

酪農家を応援しようと、2024年5月15日、コープ自然派しこく(オリーブセンター商品委員会)はよつ葉乳業の宮田知行さんを招いて学習会を開催し、試食でおいしさを体感しました。

よつ葉乳業の宮田さんと主催のみなさん

酪農家による酪農家のための会社

 よつ葉乳業は、1967年に北海道十勝で設立された酪農家資本の会社です。当時、北海道では原料乳の取引価格が不安定で、酪農家の生活は苦しい状況でした。「どうしたら生産者の暮らしが楽になるのだろうか……」後によつ葉乳業の創業者となる士幌町農協組合長だった太田寛一さんは、牛乳に限らず農産物は、生産者が自ら加工して付加価値を高めて販売することが大事だと考えます。そこで十勝管内の8つの農協が力を合わせてよつ葉乳業が誕生。宮田さんは、「よつ葉乳業は“酪農家による酪農家のための会社”なんです」と話します。

 よつ葉の牛乳は、「おいしくて安全な牛乳を子どもたちに」と願う消費者グループによって全国に広がっていきます。コープ自然派の前身である「よつ葉牛乳関西共同購入会」や「徳島暮らしを良くする会」もそのひとつで、40年を超える歴史をともにしてきました。

北海道のおいしさを産地パック

 北海道東部は、全国の生乳の47%を生産する酪農地帯。なかでも十勝は酪農に適した気候風土で、多くの酪農家が牛を育てています。よつ葉乳業はその中心に工場を保有し、しぼりたてを産地パックしているのが特長です。そして、北海道産生乳の良さを活かして、ヨーグルト、チーズ、バターなどさまざまな乳製品を製造しています。

プレミアムな「よつ葉牛乳」

 今回の学習会では、3種類のよつ葉牛乳の試飲を行いました。「よつ葉パス牛乳(パッケージの屋根部分が赤色)」「よつ葉UHT牛乳(同じく白色)」「よつ葉放牧生産者指定ノンホモ牛乳(同じく青色)」です。「パス牛乳」と「UHT牛乳」は、どちらも北海道十勝の14戸の指定生産者がNON-GMO(分別管理)飼料で育てた牛の生乳を使ったプレミアムな牛乳。違いは殺菌方法のみで、「パス牛乳」は72℃15秒、「UHT牛乳」は120℃2秒で殺菌しています。殺菌温度が低いほどたんぱく質の熱変性が少なく生乳本来のおいしさを味わえますが、消費期限は短くなります。ちなみにコープ自然派で取り扱っているプレーンヨーグルトとカマンベールチーズも同じ生乳でつくられています。

さらにプレミアムな「ノンホモ牛乳」

 「ノンホモ牛乳」は、NON-GMO(分別管理)飼料はもちろんのこと、放牧酪農基準認証を取得し、独自のアニマルウェルフェア基準に沿って牛を育てる5戸の酪農家の生乳だけを使用したスペシャルな牛乳。ノンホモジナイズド製法、パス殺菌でつくられています。ノンホモジナイズドとは、脂肪球を砕く「均質化(ホモジナイズ)」をしていないという意味で、より生乳本来のおいしさを味わうことができます。試飲でも「味が全然ちがう」と驚きの声が上がりました。

余計なものは使わず、まっすぐに

 よつ葉乳業では酪農家の生活を支えるために、牛乳の消費を増やす取組を行っています。商品開発では、現在アイスクリームに力を入れており、今回試食した「よつ葉北海道アイスクリームドルチェあんバター」は、「パティシエが作るドルチェのようなクオリティ」と参加者から絶賛でした。

 また、「乳和食」の提案も行っています。味噌や醤油などの伝統調味料に牛乳のコクや旨みを組み合わせることで、食材本来の風味や特徴を損なわずに塩分を減らし、カルシウムを摂取することができます。

 「よつ葉乳業には、余計なものは使わないというポリシーがあります。安定剤を使わないクリームチーズも、セルロースを使わないシュレッドチーズも、実は市販品ではほとんどありません」と宮田さん。よつ葉乳業の「酪農家たちの生乳のおいしさをまっすぐ届けたい」という想いが乳製品のおいしさにつながります。

「よつ葉ではクックパッドと提携してさまざまなレシピを提案しています。ぜひご活用ください」と宮田さん

Table Vol.503(2024年7月)

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