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連載

わくわくキッチン「おせち料理のあれやこれや」うのまきこ

イラスト/友野可奈子

 我が家はダンナが年末年始に休みがとれない仕事だったこともあり、去年までの20数年間は正月三が日を実家で過ごしたことがありませんでした。幸い妹が帰省するので両親も寂しくないし、母が我々一家を迎える準備に気を遣うことなく、お互い良い感じの距離でのんびりマイペース新年だったのです。昔はお客さんをたくさんお迎えするためにヒッシノパッチでおせち作りをしていた母も、父が隠居してからは父の好物の芋棒(棒鱈と海老芋の煮物)など数品だけを手作りにして、毎年色々なおせちカタログを見て取り寄せするのを楽しみにしていました。豪華に盛り込まれた売り物の三段重の写真は家庭のおせちに比べると見映え良く、「今年はこれ♪」とウキウキ注文するものの、いざ届いたらあまり口に合わないメニューもあるそうで、どこそこのおせちにはこんなヘンテコリンなものが入ってたわぁなんて話題を正月明けに聞くのは私の楽しみ?にもなっていました。

 去年の後半から体調を崩した母はあっという間に病状が進み、実家での在宅介護生活がスタート。私は奈良と滋賀を行き来するうちに年末になりました。大みそかには、みんなで新年を迎えようと超久しぶりに父母の元に妹&私たち夫婦&娘が集合。こんなに早く寝たきりになるとは自分でも思っていなかった母は、おせちを注文する秋頃には食欲が落ちた自分と、父と妹と3人のいつものお正月を想定して量少な目のセットを発注してたのですが、「皆で食べるのにあれだけじゃ全然足りないよ」ととても気にするので、「たまには私が作ったおせちも食べてよ!」と例年の半分位の品数でどうにかお重を仕上げました。

 年越しは難しいと主治医に言われた母もよくがんばってくれて、年越しそばもお雑煮もみんなと一緒にほんのちょっぴり口にして、届いたおせちも「さすが○○さんのお煮しめは美味しいわ」と喜び、私の炊いた棒鱈には「もう少しだけ柔らかく煮てね」とアドバイスしてくれました。ありがとうママ。

 この秋は父と一緒にカタログ数冊を広げてあれこれ吟味。「お正月やから豪華なんにしよ!あんたが勉強になるやつを選び」と言うので「私が作るやん!」は今年は中止。父に甘えてよそのおせちを学ばせてもらいます。「でも棒鱈は炊いてや~」「任せといて!」と言ったものの柔らかくできるかドキドキ。母が大好きだった大粒の黒豆もたっぷり炊いて、わいわい新年を迎えたいと思います。 

 みなさんもどうぞ素敵なお正月を!

うのまきこ| UNO Makiko
料理研究家。食品メーカーで新製品開発等に従事したのち、料理研究家・古川年巳氏に師事。わかりやすいレシピと、野菜をたっぷり使ったヘルシーで簡単な料理に定評がある。アトピーっ子のための簡単な除去食メニューも得意。コープ自然派奈良元理事長。

Table Vol.496(2023年12月)

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