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連載

わくわくキッチン「トライしてから、習って慣れよが最強」うのまきこ

イラスト/友野可奈子

 誰でも不得意なことが一つや二つはありますよね。例えば柔道が苦手なおまわりさんや、血を見ると倒れるお医者さん(どちらもテレビドラマの見過ぎ!?)。私の場合書ききれないぐらいたくさんあるけど、中でも長年克服したいと思っていた苦手課目?が春巻き作りでした。具はおいしく作れるが、なーんか不細工な形と、冷めると皮がヘニョっとなりがちで、これまで相当色々な本や動画を参考に練習したけど、納得いく仕上がりには程遠い。ところが何ということでしょう!ひょんなことから手作り点心の教室を見つけて春巻きのレッスンを受けました。そこで先生に教わった目から鱗のコツの数々をきちんと守ると、揚げてから半日経ってもパリっパリのトレビアーンな春巻きが完成したのです♪すっかり先生のファンになったもんだから引き続き点心教室に通いつつ、同じ先生のパン教室の体験レッスンも受講、これがまたよかった~。大昔にちょっぴり習ったパン作り、何十分も額に汗して捏ねまくり、ベシベシと台に叩きつけたしんどい記憶が焼き付いていたため、手指や手首の関節を痛めてからは「手捏ねパンは私にはムリ」と思い込んでいました。でも数年前「捏ねないパン」のレシピを見かけて、これならば!と試しに作ってみると、とっても簡単なかなか美味。気を良くして大好きなバゲットの焼きたてが食べたい一心で(田舎じゃなかなか好みのバゲットを焼く店に出会えないの)試行錯誤の末にマイレシピを完成させることができたんです。じゃ、なぜパンを習うの?と思うでしょ!?あちこちの本やネット情報から、自分なりにいいとこどりして最小限の手間と材料で最大限の美味しさを引き出した(つもりの)今の「完成版」に、目の前で得るプロの教えをプラスすれば、「超絶完成版」目指せるのではないかとの欲が出たのだよ。それにパン素人の私には、パン作りを続ける間に調べてもよくわからない疑問点がたくさん生じており、それをお聞きしたいなと思ったの。例えば、35年前のパンの本には、私が経験したように時間をかけて捏ねまくる方法が書いてあるけど、なぜ今どきのパンはあまり捏ねなくてもよいのか?先生の答えは明快「イースト製造技術が格段に進歩したから!」なるほどー!材料の技術革新に私の頭がついていけてなかったのでした、トホホ。

 結論:やったことないことを学ぶには、まず自分なりにトライしてうまくいかないポイントや疑問点を得る→惜しみなく教えてくれるプロに習う→後は練習あるのみ!が上達の最短距離。無料動画は無料なだけに、肝心のコツは教えてくれないのね~と納得したのでありました(個人の感想です笑。)

うのまきこ| UNO Makiko
料理研究家。食品メーカーで新製品開発等に従事したのち、料理研究家・古川年巳氏に師事。わかりやすいレシピと、野菜をたっぷり使ったヘルシーで簡単な料理に定評がある。アトピーっ子のための簡単な除去食メニューも得意。コープ自然派奈良元理事長。

Table Vol.492(2023年8月)

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