商品サンプルが並べられ、衣類などの肌ざわりやデザインを確かめました。学習会の一時保育では米ぬか油と野菜でできた「おやさいクレヨン」を使用。

2019年12月17日(火)、コープ自然派兵庫(ビジョンくらし主催)は環境に配慮した雑貨を提案する「生活アートクラブ」代表・富士村夏樹さんを講師に、先進的なエコ活動について学びました。

地球に優しい商品選び

生活アートクラブ代表・富士村さん。「自然派生活をさり気なくおしゃれに格好よくアートする」をコンセプトに、生産者と消費者の橋渡しをすることが生活アートクラブの役割だと話します。

 2000年創業の生活アートクラブは「河川の浄化」「森林の育成」「土壌の再生」をテーマに、リサイクル粉石けんの企画・製造・販売からスタート。コープ自然派のチラシで提案される商品には、自然派防虫剤(農薬を使用した殺虫剤への警鐘)、青森ひば(年間計画伐採で持続可能な資源)、国産材・間伐材(外材への依存が日本の山林の崩壊を招く)、SASAWASHI(日本の伝統文化・和紙の繊維)、TAKEFU・リネン(天然繊維原料)、NOCコットン(フェアトレード・児童労働問題)、ナチュラルケア(化学成分を使用しない化粧品類)、緑のある暮らし(有機種子)など、テーマ性のある商品が約3500種類。「売れるものを売るのではなく、売らなくてはいけないものをどう売るか」をテーマに商品を厳選、女性の視点を大切にし、選定メンバーの7割が女性です。原料の段階から、水を汚さない、CO2を出さない、出処が明確、有害化学物質を使わない、国産を基本とし国内生産できないものはフェアトレード商品を取り扱っています。そして、企業理念を実現するため、チラシの大部分を情報提供に使っています。

自然の防虫剤、青森ひば

 まな板や精油、防虫剤などに使用される青森ひばは、精油に含まれる成分「ヒノキチオール」に、シロアリ、ダニ、ゴキブリなどへの防虫効果があり、りんごの腐乱病予防やミツバチの伝染病予防などに古くから利用されてきました。生活アートクラブは青森ひばをシロアリ予防・駆除の施工サービスに利用し、100%自然素材の防除剤では業界初の賠償保険対象とのこと。建立700年以上の中尊寺金色堂(木造建築)は建材に青森ひばが使われ、一度も建て替えられていません。「ムシさんバイバイ」など青森ひばが主成分の防虫剤や消臭剤は空気を汚さず、直接肌についても安心。リラックス効果があり、ストレスを和らげ集中力アップが立証されています。また、木曽ヒノキ・秋田スギと並んで日本三大美林のひとつ、青森ひばは唯一の国有林として年間計画調整伐採される天然林。100年以上かけてゆっくり成長するため、木目が緻密で強度と色つやも良く、まな板をはじめバス・キッチングッズなどにも最適です。

青森ひば薄型まな板

竹紙チラシで竹害対策

 日本各地で起きている集中豪雨による土砂崩れは、人工林が放置され下刈りや間伐が行われていないことが一因てす。山の地表に日光が当たらず、木の根が張らないため土が痩せて水を吸収できなくなります。生活アートクラブでは間伐材や広葉樹を使用した商品を開発し、年間10万点を販売。九州のスギ間伐材を30%含有したチラシ用の紙で年間1,500万枚のチラシを制作し、森林間伐推進・地球温暖化防止・林業山林活性化などに貢献しました。

 2017年、国産竹紙を使用したチラシの配布を開始。近年、安価な石油製品などに取って代わられ竹の需要が減少し、放置された竹による被害が深刻な問題になっています。竹の繊維を利用した布製品「TAKEFU」は、抗菌性、消臭性、制電性、吸湿・吸水性、温熱効果に優れ、下着をはじめ肌に直接触れる衣類が人気です。 

 富士村さんは遺伝子組み換え、種子法廃止、メーカーによる殺虫剤の名称変更、児童労働問題、水産資源の枯渇、マイクロプラスチック問題などについても取り上げ、「安価を売りにした広告合戦、ポイント還元など国も企業も今を生きることだけを考えています。コープ自然派や私たちの取り組みがさらに理解される時代がくることを確信しています」と話しました。

司会進行を務めたコープ自然派兵庫・小島理事。参加者からは生活アートクラブの企業理念に共感する声が多く上がりました。

Table Vol.410(2020年2月)