ペーパータオルや、丈夫なポリ袋・素材がくっつかないクッキングシート・ラップなどが普及していなかった時代、さらし木綿は台所での包む・濾す・拭く・敷く・巻く等の場面で大活躍していました。が、今や便利で衛生的な使い捨てのモノが手軽に手に入るようになり、さらしは家庭から消えつつあります。でもちょっと待った!私のように不精な人ほど、さらしの使い勝手の良さにハマるかも!?

 さらしの特徴は吸水性に富み、熱に強く、丈夫で毛羽も出にくいこと。タオル地に比べるとすぐにベチャベチャになりますが、薄くて絞りやすいのでギューっと絞れば吸水力は何度でも復活します。また、絞って広げておくと驚きの早さで乾く!良い布巾の条件がそろっているのです。食器拭きのみならず、さらしの出番は目白押し。食材の余分な水分を拭き取ったり、豆腐などの水切りや、出汁を濾す時もペーパータオルのように破れないからスッキリ快適に使えます。調理中上手に使うコツは、一度ぬらして絞ってから作業すること。このひと手間で、食材にペタリと張り付くのを防げる上に、さらしに色や匂いが移りにくくなり、後の手入れが楽になるのです。ごはんを冷ます時などラップの代わりにぬれぶきんをかけておくと蒸れずに乾燥を防げるし、蒸したてお芋の皮をむく時に使えば手が熱くないし、茶巾絞りは形よく仕上がるし、とにかく何かと使い心地がよいのです。

 手芸屋さん、呉服屋さん、業務用調理雑貨店、インターネット通販などで売っているさらし木綿は、おおよそ30㌢×10メートル前後の反物が1000 ~ 2000円位。無蛍光のがおススメです。買ってきたら好きな長さにチョキンと切れ目を入れて、ビリっと裂けばすぐ使えます。端っこに糸が出ても使ってるうちにフリンジ状に落ち着くから大丈夫。おろしたては調理用と食器拭きに。くたびれてきたら台拭きに。次はコンロ用にして、最後は雑巾やダスターにと無駄なく使えて経済的。刺繍が趣味の私は役割変更の度に、ちょこっとした目印を刺繍するのも楽しい時間です。

 お手入れはとても簡単で、たいがいの汚れ・臭いは石けんで洗えばスッキリ!後はカラリと干すだけです。調理用のは石けん洗いの後で熱湯消毒。黄ばみが気になる時は酸素系漂白剤を使えば白さ復活、超気持ちいい。

 いざって時には包帯や、おむつやナプキンの代わりにもなるさらし木綿は防災グッズとしても優れもの。おうちに一反常備してみませんか?

料理研究家 うの まきこ
日本の伝統食を考える会会員。食品メーカーでアイスクリームなどの新製品開発等に従事したのち、料理研究家古川年巳氏に師事。わかりやすいレシピと、野菜をたっぷり使ったヘルシーで簡単な料理に定評がある。アトピーっ子のための簡単な除去食メニューも得意。コープ自然派奈良前理事長。

「わくわくキッチン」の記事一覧>>