2014年に国産小麦を使った食品添加物に頼らないパンづくりからスタートし、国産有機小麦のパン、米粉の湯種製法など組合員の声に応えて進化し続けるコープブレッドファーム。そのパンづくりについて西尾さんに聞きました。

──市販のパンとの違いは?
西尾 コープブレッドファームは「理想のおいしいパン」をめざしています。国産小麦、国産有機小麦を使って食品添加物を使わずに生地を製造し、油脂にはよつ葉バターやオーガニックオリーブオイルを使うなど、素材にとことんこだわっています。
市販のパンは外国産の小麦がほとんどで、機械で生地を大量生産し、同じ規格・形の商品をつくれるように食品添加物(イーストフード、ビタミンCなど)が使われ、柔らかさの維持などに乳化剤も使用されます。菓子パン・惣菜パンはクリームや油脂にも乳化剤や香料などが多く含まれ、素材よりも食品添加物の数の方が多いほどです。

──食品添加物を使わずにパンをつくる秘訣は?
浜田 国産小麦や国産有機小麦は、日々の温度やちょっとした湿度の変化が製造に影響するので、人の判断が大切になってきます。品質がブレないように、生地づくり、発酵、焼成の工程で独自の基準を設けています。また、生地の配合や製法の見直しを常に行うことで、出来立てはもちろん、時間がたってもおいしさを保てるように工夫しています。

──今年取り組みたいことは?
浜田 世の中にはないコープ自然派だからこそできるおいしいパンをつくっていきたいです。国産有機小麦のパンや、米粉の湯種を使ったパンをさらに増やしていきたいですし、イシイフーズの焼鳥を使った「照りマヨチキン」や、鎌倉ハムクラウン商会のベーコンを使った「ブラックペッパーベーコンロール(仮)」など、生産者とコラボしたパンを開発していきたいと考えています。
組合員のみなさんからのアイデアや要望をできる限り形にできるように工夫して、「組合員さんと一緒につくり上げるコープブレッドファーム」をめざしていきます。

Table Vol.512(2025年4月)