フランス人はグルメという印象がありますが、家庭ではいたって簡単、合理的な方法で調理している人が多いようです。主婦が台所に立つ時間は日本より短いでしょう。

 週末の楽しみは夕食に友だちを招いたり、招かれたりすることですが、特別な料理を用意することはなく、話に花を咲かせます。エネルギー配分は話8割、食事2割くらいでしょうか。

 話題は、バカンスの計画から健康法などさまざまですが、パーティー仲間から「おふくろの味」のレシピを教わり、レパートリーを増やすのも楽しみのひとつです。

 また、開宴時間の10分遅れで行くのが準備する方に対する思いやりで、手土産は花、チョコレート、ワインのなかから選び、余分なものはいりません。ちなみに、招待されれば招き返すのが暗黙の礼儀。いつもカップルで行動します。

 買いものも合理的なまとめ買いスタイルです。朝市などで、1週間分の食材を夫婦で買い出しして、帰宅するとおしゃべりを楽しみながら冷凍する魚肉類にラップをかけ、料理の下ごしらえを始めます。例えば、夏はラタトゥイユ(南仏の野菜煮込み料理)が代表的。スパゲティソースやリゾットにして食べるだけでなく、いろんな料理や付け合わせに応用できるので便利です。

 今は「Stay Home」が長く続きましたが、これからは「Enjoy Home」になるよう、簡単に、美味しくつくる、お家(うち)レシピのヒントにしてください!

料理研究家 大野明子
在仏7年、ル・コルドン・ブルーの料理・菓子の全過程を終了。フランス人料理研究家から家庭料理を習得。現在、フランス料理を楽しむ教室「Salon d’AKI」を主宰。

Table Vol.417(2020年6月)