小さい小さいウイルスのせいで世界中がこれほどまでに大混乱するなんて…この原稿を書いている3月10日現在、新型コロナ騒動はいつまで続くのか誰にもわからない状況です。効果的なワクチンはまだなく、検査の精度も高いとは言えず、非常に感染しやすいという情報ぐらいしかない私たち一般ピーポーはただただ不安に陥り、デマに振り回されています。

 マスクに始まり、トイレットペーパーやティッシュに紙おむつ不足。腹立たしいウソを垂れ流す人、転売でボロ儲けを企てる人。不安が高じて暴力的な奪い合いをする人、品揃えができないドラッグストアの店員さんに口汚く八つ当たりする人。電車の中では少し咳込んだ人がいると露骨に尖った視線が飛びまくる。何これ?今の日本、あかん大人の大博覧会開催中なん?もうちょっと落ち着こうよ。

 そもそも平成以降さんざん痛い目にあった地震や台風で、日頃の備えが大切なことは多かれ少なかれ学習したはずの私たち。ティッシュなどの衛生用品は各家庭の必要に応じた物をひと月分ぐらいは常時備蓄しておけば、いざって時に困らない。お米やインスタント食品を買い占める人がいたって報道も見たけれど、災害時に対応できるようにローリングストックを心がけて暮らしていたら、焦る必要一切なし。そして一番大切なのは、普段から自分自身の免疫力を上げる生活を意識すること。「感染予防にヨーグルト」とか「納豆を常食県では感染者がいない」とか「アオサが効く」「ぬるま湯がいい」などなど、マコトシヤカニ流される情報にいちいち踊らされなくすむ。そもそも感染予防にシャキーンと即効性がある食べ物が存在するなら、それはもはや薬レベルだよね?毎日コツコツ発酵食品や、食物繊維・ビタミン・ミネラル類豊富で新鮮な季節の野菜たっぷりで偏りのない食事を心がけ(できない日もある!まずは心がけ)、適度に体を動かし(スマホ・パソコンに隷従しない)、余計なことを心配せず(テレビニュースはもうウンザリ)朗らかに過ごす。サウイフモノニ、ワタシハナリタイ。

 ところで、こんな騒動の度に思い出す言葉があります。「うばい合えば足らぬ わけ合えば余る」相田みつをさんの本のタイトルだそうです。ウイルス相手の先が読めない戦いで、世の中に疑心暗鬼や不満が蔓延し、春のウキウキ気分も沈みがちですが、まずは自分の心と体のコンディションをしっかり整え、助け合い分かち合いの気持ちを忘れず乗り切りましょう!

料理研究家 うの まきこ
日本の伝統食を考える会会員。食品メーカーでアイスクリームなどの新製品開発等に従事したのち、料理研究家古川年巳氏に師事。わかりやすいレシピと、野菜をたっぷり使ったヘルシーで簡単な料理に定評がある。アトピーっ子のための簡単な除去食メニューも得意。コープ自然派奈良前理事長。

Table Vol.412(2020年3月)

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